「電波利用推進セミナー2015」を開催

平成27年2月6日

 東北総合通信局(局長:竹内芳明)は、1月27日(火)、仙台市において、電波利用推進東北フォーラム等との共催により「電波利用推進セミナー2015」を開催しました。

 冒頭の竹内局長の主催団体代表者あいさつでは、本セミナーでは、電波利用に関して、様々な動向、課題や展望について講演をいただき、参加者が新たな産業の創出や地域の活性化を進める上で有益なものとしていただきたいことが述べられました。

 続いて、総務省総合通信基盤局の田原康生電波部電波政策課長より 「電波政策の最新動向と今後の展望」と題して、電波政策ビジョン懇談会最終報告書を中心に講演が行われました。

 特に、電波利用の将来について、第5世代移動通信システムの要求条件例や国際協調の主導的推進、M2Mの普及の進展やワイヤレス電力伝送など多様で具体的な電波利用の将来像、モバイル用に割り当てる周波数帯域幅、電波利用産業の市場規模が説明されました。将来像の実現に向け、周波数の再編、周波数共用の一層の推進を図ることなどが話されました。

総務省総合通信基盤局の田原電波政策課長

総務省総合通信基盤局の田原電波政策課長

  次に、パナソニック株式会社の宮本和彦開発企画総括より、「利用者視点に立ったICT活用を実現する研究開発-国際協調技術競争力の両立を目指して-」と題して講演が行われました。
 日本のICT国際競争力について、今まで認識不足であった点を指摘し、国際協調をしていくためには、互換性・相互接続性への意識を高めていくことが重要であることが話されました。つづいて、国際協調を重視して取り組んでいる例とし、現在研究開発に取り組んでいるWi-Gig等の紹介がありました。

パナソニック(株)の宮本開発企画総括策課長

パナソニック(株)の宮本開発企画総括策課長

 最後に、国立大学法人千葉大学大学院の野波健蔵特別教授より「飛行ロボット・マルチコプターと利用電波の現状と課題」と題して講演が行われました。
 自律型マルチロータヘリコプタの産業応用が急速に進んでおり、この分野での巨大な経済効果や新産業創出への期待や制度整備の動向などの紹介がありました。
 野波教授を会長としたミニサーベイヤーコンソーシアムでは、操縦と映像伝送の無線システムを状況に応じて変更しながら、高所での点検や高精細農業などでの運用試験が行われ有用性が確認されてきており、より安全で確実な運用と高度な利用のために、さらなる技術的検討や制度整備に対する期待が述べられました。

(国)千葉大学大学院の野波特別教授

(国)千葉大学大学院の野波特別教授

 本セミナーには、定員を超える120名の参加がありました。今後、それぞれの地域における問題解決や地域の活性化につながる電波利用を進めていく上で多くの示唆が得られたものと考えます。
 東北総合通信局は、引き続き、地域の活性化に資する電波利用を推進していきます。

連絡先

 東北総合通信局
 無線通信部 企画調整課
 TEL 022-221-0657

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