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「デジタル地域振興用無線システムの利用モデルに関する調査検討会」最終会合を開催

平成29年3月15日
 
内田座長

【内田座長】

  東北総合通信局(局長:岡野 直樹)は、3月3日(金)、宮城県仙台市において、「デジタル地域振興用無線システムの利用モデルに関する調査検討会」(座長:内田 龍男 国立仙台高等専門学校 名誉教授)の最終会合を開催しました。

 本調査検討会は昨年10月から、海上における音声通話以外の用途(テレメータやテレコントロール等)の利用拡大に向け、海上伝搬特性及びセンサーネットワークとの接続等における技術条件の調査を行いながら利用モデルの検討を開始し、同年12月には実験フィールドに選定した東松島市での開催を含め、これまで2回の会合を重ねてきました。
 

会合の様子

3回目となる最終会合では、
 (1) 松島湾で船舶に車載型無線機と携帯型無線機を搭載しデータ伝送を行いながら実施した通信可能エリアの評価では、空中線電力が小さい携帯型無線機でも通信が可能で、船舶に工事を施すことなく簡便に航行状況等をリアルタイムに把握可能。
 (2) 牡蠣養殖業の船舶に車載型無線機を設置し、のべ31日の連続データ収集を行った結果、概ね問題無くデータ収集が可能(11月22日に福島県で最大震度5弱の地震が発生し津波警報が発表された際もリアルタイムで航行状況が表示)。

実験内容
 (3) 防災行政無線の個別受信機から取り出した音声により船舶あて一斉データ伝送を行い、防災行政無線の補完的利用の可能性について実験した結果、サイレン等の電子音では音声が崩れるものの通常の音声では特に問題なく利用することが可能。
といったこれまでの実験結果について報告がありました。

 

 検討の結果、デジタル地域振興MCAの水産業における8つの利活用モデルを提言した報告書案が承認され、内田座長から岡野東北総合通信局長へ報告書が提出されました。

報告書提出

【座長から局長に報告書提出】

 ア、漁港・漁協単位での船舶航行状況の把握(入出港管理)
 イ、燃料の盗難・船舶のいたずらを目的としたアラーム
 ウ、リアルタイムの位置情報監視による船舶の盗難防止、GPSによる追跡
 エ、海水温等、海の環境把握とデータの蓄積と見える化
 オ、漁場別・魚種別漁獲量のデータ蓄積(前年同時期との比較等)
 カ、蓄積データの活用(効率的・計画的な操業)
 キ、防災情報の発信
 ク、緊急情報の発信
 

IoTロードマップ説明

 報告を受けた岡野局長は、「座長を始め構成員の皆様に御礼申し上げます。総務省では、生活に身近な分野を中心に地域IoTの実装を推進するため「地域IoT実装タスクフォース」を開催し、平成28年12月にロードマップを公表している。本研究会で検討された分野も「スマート農業・林業・漁業モデル」として取り上げており、2020年までシステム実装地域300を目標に取り組むこととしている。本研究成果を基に地域IoT実装に向けた取り組みを進め、地域経済の活性化、また地域課題の解決による「地域経済と地方創生の好循環」につなげていきたいと考えます」と述べました。


 東北総合通信局では調査検討結果を基に、水産業を含めた地域産業の更なる発展を支援する通信システムとしてのデジタル地域振興用無線システムの普及に努めてまいります。

連絡先

 東北総合通信局
 無線通信部 企画調整課
 TEL 022-221-0657

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