平成29年11月17日
総務省東北総合通信局(局長:伊丹 俊八)は、平成29年11月7日(火)仙台市において、一般社団法人東北経済連合会との共催により「かんたんIoTセミナーin仙台」を開催しました。県内の製造業、流通・小売関連企業等から44名の参加を頂きました。
この説明会は、IoTの効果的な導入・利活用のため、IoT導入・利用を行う側(ユーザー企業等)において、電波の特性を踏まえつつIoTを利用できる人材の育成が重要なことから実施しているものです。
講師のNTTラーニングシステムズ株式会社の後藤尚コンサルティングパートナーからは、冒頭、IoTではデータが次のステップで循環していくことが説明されました。
IoTのシステム構成(IoTデバイス、IoTゲートウェイ、クラウドデータベース)の紹介の後、それらをつなぐ通信技術、セキュリティ対策の説明に移りました。通信手段は有線と無線がありメリットデメリットがあるものの、商用電源が入手出来ない環境、かつ離れた場所に多数のセンサが設置されることを考慮すると「長距離×低消費電力」の特長を持つ無線システムLPWA(Low Power Wide Area)が適当であると強調されました。電波の利用には原則として免許又は登録が必要で、「技適マーク」がある等条件を満たす場合は、免許や登録が不要となることも述べられました。
続いて、農業における導入・利活用を例に、広大な農地における土壌の温湿度や生育状況の見える化により「根拠に基づく生育改善サイクルにつなげたい」、そのためにセンサに用いられる電池は低消費電力化により「単3電池で10年は持たせたい」との思いが述べられました。
セミナーの最後にはビジネス課題の洗い出しが行われました。参加者はIoTを導入する際における自社のビジネス課題を強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)で整理するSWOT分析に取り組みました。
会場には温度センサを設置したシングルボードコンピュータ(Raspberry PI3)によるデータ分析や扇風機駆動を行うIoT実機デモがあり、参加者の興味を引いていました。
東北総合通信局では地域IoT実装により電波利用が進む中、適正な利用のための人材育成の取り組みを進めてまいります。
説明会会場の模様
実機デモの模様
連絡先
東北総合通信局
情報通信部 情報通信連携推進課
TEL:022-221-0753