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「東北情報通信懇談会平成29年度通常総会及び記念講演会を開催」

平成29年6月15日

 東北情報通信懇談会の平成29年度通常総会及び記念講演会が5月25日(木)、仙台市において開催されました。

鎌田東北情報通信懇談会会長

鎌田 東北情報通信懇談会会長

 開会にあたり、鎌田宏会長(東北六県商工会議所連合会会長)から、次のとおり挨拶がありました。
 「今年は東日本大震災からの復興・創生期間2年目であり、被災地域においては引き続き災害に強い情報通信基盤の円滑な整備と支援への対応が求められている。当懇談会ではこの一年、各専門委員会において災害に強い街づくり、復興の加速化、地域の活性化につながる事業に取り組み、更には事業計画に基づく各種講演会・イベントを積極的に開催し地域に貢献することが出来た。
 日本銀行仙台支店が4月に公表した地域経済報告「ふるさとレポート」総括判断によれば、東北地域の景気は緩やかな回復基調を続けているとしている一方個人消費は底堅く推移と、まだまだ景気回復には厳しい判断を示している。このような状況を打開するためにはICTを活用し、放送コンテンツの海外展開や多言語音声翻訳システムの利活用によるインバウンドの拡大が重要と考える。また官民データ活用推進基本法(昨年12月施行)ではAI (人工知能)、IoT、クラウド等の先端技術の活用が盛り込まれており、地域においてもIoT時代への対応が求められている。また、総務省から「地域IoT実装推進ロードマップ」が公表され、IoT時代到来を踏まえ、教育、医療介護、健康、働き方、防災、農林水産、観光といった地域生活に身近な分野とそれを支えるネットワークセキュリティ等のIoT基盤について、それぞれ2020年までの達成目標と具体的な道筋が示されている。
 情報通信に深い関心を持ち、その発展に強い使命感を持った東北地方の産官学の関係者の力を結集し、従来事業に加え地域情報通信委員等で構成する「地域IoT実装推進協議会」を設置し、引き続き東北地域における震災・原発事故からの一日も早い復興と創生の実現、更に東北地域全体の安全な活力ある社会の実現に向け積極的に活動してきたい。」

伊丹東北総合通信局長

伊丹 東北総合通信局長

 続いて、来賓の伊丹東北総合通信局長から、次のとおり挨拶がありました。
 「会員の皆様におかれては懇談会の様々な取り組みに努力されていることに対し敬意を表したい。東北総合通信局では「ICTで活気ある東北のまちづくり」をスローガンとし施策に取り組んでいるところである。震災から6年目を経過し復興・創生期間の2年目を迎えるが、まだまだ被災地域のICT基盤整備への支援が必要である。また、東北地域の元気なまちづくりの実現、安心・安全なくらしの確保等も応援していきたいと考えている。
 最近、IoTの利用により、ドローン・ロボット等を含め、多様なセンサー情報をインターネット経由で瞬時かつ大量に収集することが容易となった。更に、ビッグデータからAIにより新たな知見を創出して実社会に反映することが様々な分野で行われつつある。IoTを適切に地域社会に実装することにより、東北地域における農林水産、教育、防災、医療・福祉等の分野の課題解決に貢献出来るものと期待している。この推進には産学官の連携・共働により、 (1)成功事例の情報共有 (2)セミナー、アイデアソン等による周知啓発 (3)具体的プロジェクトの形成 などに取り組むことが重要であり、この観点から、東北情報通信懇談会の今後の取り組みを応援していきたいので、皆様方のご協力よろしくお願いしたい。」

総会の様子

総会の様子

 その後、根元運営委員長から平成28年度事業報告として、5つの専門委員会においてフェアやセミナー等、全国でトップレベルの40事業を実施したことが報告され、東日本大震災を経験した地域として、復興の着実な推進、災害に強いまちづくりに係る業務に取り組み、震災復興・東北地域の活性化に貢献できたとの発言がありました。
 平成29年度事業計画案では、新技術(ビッグデータ、IoT、AI)への対応、並びに昨期に引き続き6月20-21日に開催する「ICTフェア in 東北 2017」のような復興の着実な推進・災害に強い街づくりに関する講演会・イベントに取り組むことが提案されました。最後に新役員の選任等が提案され、すべての議案が満場一致により承認されました。

 通常総会に続き、内閣府総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の原山優子常勤議員より、「Society 5.0の実現に向けて」と題して記念講演が行われました。原山議員からは冒頭、(1)Society 5.0は昨年1月に政府が閣議決定を行った「第5期科学技術基本計画」で打ち出された社会・経済変革の考え方であること (2) ICTの進化等により社会・経済の構造が日々大きく変化する「大変革時代」となっており未来像を描くことが難しい時代で、社会変革を行うためのイノベーションが必要であるとの認識から生まれたものであること、が説明されました。

CSTI原山常勤議員

CSTI 原山常勤議員

第5期計画

 これまで人間が経験してきた狩猟社会(1.0)、農耕社会(2.0)、工業社会(3.0)、情報社会(4.0)に続くような「超スマート社会」を未来の姿として共有し、その実現に向けた一連の取り組みがSociety 5.0であり、人々に豊かさ(経済成長、地球問題解決、競争力向上)を与えるため、科学技術イノベーション(STI)をフルに活用し全員参加型で実現しようとするものです。

Society5.0模式図
Society5.0定義付け

 その後、平成29年度において実施するSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)研究開発の対象課題の紹介が行われました。なお、平成30年度に設定することが望ましいターゲット領域候補には、(1)革新的サイバー空間基礎技術(AI、IoT、ビッグデータ (2)革新的フィジカル空間基盤技術(センサ、ロボティクス等)、(3)革新的建設・インフラ維持管理/革新的防災・減災技術が挙げられています。

SIP=防災分野
Society5.0定義付け

 東北総合通信局では、引き続き東北情報通信懇談会と協力し、地域の特性に応じた情報通信の普及促進、情報通信の発展を推進し、産業経済活動の活性化及び住民生活の向上につながるよう取り組んでまいります。

連絡先

 東北総合通信局
 情報通信部 情報通信連携推進課
 TEL:022-221-0753

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