【東海総通】マイメディア東海

平成25年9月24日
東海総合通信局

コラムvol.4 鉱石ラジオ

はじめに

 今回のコラムは、ラジオの基本的な仕組みのお話です。

 鉱石ラジオと聞くと、鉱石の形をしたラジオ?と、疑問に思われる方もいると思います。
鉱石ラジオは、空間にあるラジオ放送電波のエネルギーを利用して音声を聞く電源不要のエコなラジオです。 AMラジオ放送初期の受信機は鉱石ラジオと呼ばれていました。(AMラジオ放送は1925年〜)

 ラジオ受信機の基本的な仕組みは、アンテナで電波を受信し、同調回路で放送局を選択し、検波器で電波から音声情報を取り出し、レシーバー(イヤホン)で音声を聞きます。現在のAMラジオも基本的な仕組みは変わりません。

 それではアンテナ、同調回路、検波器、レシーバーについて順番に説明します。

図:ラジオの基本的な仕組み

アンテナ
線状アンテナ(ワイヤーアンテナ)を張ります。
電灯線(ACコンセントの片側)にセラミックコンデンサーを介してアンテナの代用とすることもしていたようです。
放送局が近ければループアンテナでも受信することができます。
同調回路
バリアブルコンデンサー(バリコン)とコイルを使った同調回路で目的の放送局の電波だけを検波回路に流します。

写真1:バリアブルコンデンサー

写真2:同調回路用コイル

検波器(検波回路)
方鉛鉱又は黄鉄鉱などの鉱石の表面に細い金属線を接触させると、一定方向のみに電流を流す整流回路として使用することができます。
鉱石ラジオは、この整流作用を放送電波から音声信号を取り出す検波回路として利用しています。
構造上、金属線の接触位置や強さなどにより、受信感度が変化するなど不安定なため、鉱石検波器をゲルマニウムダイオード(1N60など)に置き換えたものが登場し、ゲルマニウムラジオと呼ばれました。

写真3:ゲルマニウムダイオード

レシーバー
電源がないため、音声信号を取り出しても増幅することができません。
このため、鉱石ラジオでは取り出した音声信号を、圧電イヤホン(電圧を加えると圧電素子が歪むことにより、振動する性質を利用したイヤホン。代表的なものとしてクリスタルイヤホンやセラミックイヤホンがあります。)で聞きます。
音声信号は増幅されていませんので、皆様が普段使っているイヤホン(ダイナミック型)では、聞くことができません。

写真4:セラミックイヤホン

まとめ

 現在、鉱石ラジオ(ゲルマニウムラジオ)を入手しようとしても、電気屋さんには売っていません。インターネットで調べると、キットは販売されているようです。

 鉱石ラジオの回路構成は、ラジオの基本です。

 現在のラジオも、感度をよくするために高周波増幅器を付加したり、中間周波数(受信周波数より低い周波数)に変換して増幅したりしているだけで、基本は同じです。
 また、鉱石(ゲルマニウム)ラジオのアンテナや同調回路のコイルを取り替えるなどして目的の周波数に合わせれば、短波放送や、FM放送も聞くことができます。

 コラムvol.1 ワイヤレスICカードでも書いていますが、電波はエネルギーとしての性質も持っていますので、電源(エネルギー)がなくてもイヤホンを振動させて、音声を聞くことができるのです。


連絡先
東海総合通信局 企画広報室
電話:052-715-5110

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