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【東海総通】マイメディア東海

平成26年8月27日
東海総合通信局

コラムvol.17 総合通信局の業務 電波監視官の仕事 第2回

移動監視

はじめに

 今回のコラムでは、電波監視官の仕事 移動監視について紹介していきます。

 電波に携わる無線従事者や無線局の免許人の方、まだまだ多数存在していると推測する不法運用者にとって総合通信局は、電波を取り締まるお堅くて怖い役所とお考えの方もたくさんおられると思います。
電波監視を行っている職員と接する機会がある方は少ないでしょうし、関わりたくないと思われる方がほとんどだと思います。それは何をやっているのか知らないというところから来ているのではないでしょうか。

 このコラムを契機に電波監視の実情を知っていただき、電波監視官を身近な存在、頼れる存在として感じていただければ幸いです。

移動監視とは

 私たち電波監視官が一日中監視車両で走りながら、移動監視を行っていることをご存じでしょうか。
移動監視とは、電波を受信する無線設備を搭載した車両で各地に出かけ、現地で電波をモニターしながら障害源を探査し、電波の発射源を特定する作業を行うことです。車両で移動しながら違反をする無線局が多い現状ですので、我々も監視車両を走行させながら探査作業をすることになります。3名で1チームを組み、監視車両で追跡作業を繰り返します。

写真1:電波監視車DEURAS(デューラス)-M

電波監視車内の様子

 車内には運転手と助手席にナビゲーター、後部席にはDEURAS(デューラス)設備を操作したり、受信機や電界強度測定器の数字を読み取ったりしながら、前席の運転者に移動方向を指示して発射源を探り当てていく監視マン。この仕事は、慣れもチーム内の連携も重要です。

 狭い車内であらゆる不法・違法局の会話を聴きながら過ごしている姿を想像していただければ、私達の知られざる苦労も何となくお分かりいただけるでしょうか。

写真2:電波監視車DEURAS(デューラス)-Mの車内

移動監視の様子

 前回のコラムで述べたような申告事案については、ある程度の申告案件をまとめた上で効率よく動けるよう出張先を決めています。通常の移動監視では、傾向分析した時間帯や運用範囲(地域)を参考に、出現率の高い地域で待機あるいは移動しながらモニターし、違反運用者が出現した場合には、DEURAS(デューラス)を使って徐々に範囲を絞り込んで、発射源を特定していきます。
発射源が移動する車両の場合には、それなりの経験とカンが必要になってきますし、空振りに終わって悔しい思いをすることもあります。また、モニターした内容から判断して、直ちに是正を促した方が良い場合は、規正用無線局(注)により、その通信に割り込んで直接注意喚起することもあります。25年度はこれを188回運用しました。

 注記

  • ルールに違反している無線局に対して、直接違反運用を即時に止めるように指導するために開設された国の無線局

写真3:規正用無線局の外観

移動監視以外の業務

 移動監視は交代で行うため、出張しない日もあります。そのような日は、移動監視で収集したデータの整理、違反者や会社からの是正報告の確認、処分書の作成、もちろん新たな申告があればその受付対応もありますし、次の移動監視に関するデータ整理などの作業があります。
この間に、突発的に発生する重要無線通信妨害の申告がある場合は、直ちに、出動体制を取らなければなりません。電話対応や重要無線通信妨害の対応で、落ち着いて机に座っている時間は少なく、あっという間に時間が過ぎる日々です。

写真4:不法無線局を開設し運用する大型車両

電波法違反について

 申告したのになかなか来てくれない、対応が遅いというお叱りを受けることも多々有り、私達も十分に理解しています。しかし、管内何百カ所もある現場へすぐに出動できない事情があることもご理解いただければ幸いです。

 電波法違反の多くは、アマチュア無線という手軽さから、違反者が違反していることを認識していなかったり、これくらいは大丈夫だろうと深く考えずに行っている場合が多いのですが、ルールを守って正しく運用しているアマチュア無線家にとっては大きな障害になっています。
使用区別を守らないのは、道路に例えると渋滞道路の路側帯や歩道をクルマで走るようなもので、違反者が思っている以上に全体の秩序を大きく乱しています。

 コールサインはクルマに例えるなら車両番号のようなものですから、ナンバープレートを隠して走っているようなもの。更に、無線局免許のない無線局(これを「不法無線局」と呼んでいます。)にはそもそもコールサインがありませんから、コールサインを言わない無線局は不法無線局である可能性が高いということになります。
これまでの傾向から見ると、合法局の陰に隠れて使用する不法無線局や無線従事者の資格のみで運用しているものが見受けられ、これらはいわば無免許運転や車検のないクルマを運転したりするようなものですから、そういった者については私たちも特に目を光らせています。

違反車両の特定後は

 電波法違反をする車両を特定した場合は、車両番号や会社名、アンテナ等を写真に記録し、判明した車両所有者や会社へ文書により、事実関係の確認と是正を指導します。複数の違反車両が特定の事業場や工事現場等に出入りしているような場合は、(車両を監督する立場にある)事業主や現場責任者の方々へ直接指導します。
いろいろな人との接触がある移動監視の現場は、けっこう緊張するものです。多くの場合は、私たちの訪問や指導によってその趣旨を理解して違反内容を反省し、今後の法令遵守を約束してくれます。しかし、悪質な違反の場合は、別途、本人及び関係者に対して出頭を求めて違反調査を行い、無線局の運用停止や無線従事者資格の従事停止の行政処分を行います。事案によっては、捜査機関と共同で摘発に至ることもあります。

写真5:警察との共同取り締まりの様子

おわりに

 東海総合通信局では、重要無線通信妨害に対しては迅速に対応することを最優先としながら、アマチュア用周波数などにも力を入れて電波監視を行っていますので、コラムをお読みの皆様のご理解とご協力をお願いいたします。


連絡先
東海総合通信局 監視課
電話:052-971-9472

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