総務省トップ > 組織案内 > 地方支分部局 > 東海総合通信局 > マイメディア東海(2015年) > コラムVol.33 いつのまにか手放せない…スマホ依存

【東海総通】マイメディア東海

平成27年11月25日
東海総合通信局

コラムVol.33 いつのまにか手放せない…スマホ依存

子どもをネット危機から守るスマホ・ネット講座 第4回

気づいたときにはホームから転落

 先日、暗い路地を歩いていたら、前から自転車が走ってきました。十分すれ違える広さでしたが、突然自転車が横に揺れ、ハンドルが私の腕にぶつかりました。
自転車は転倒、乗っていた中学生は道に投げ出されましたが、しばらくして起き上がると、
ごめんなさい! すみません!と、謝ります。
大丈夫?と聞くと、ハイ! 大丈夫です! ごめんなさい!
よそ見してたの?ハイ…すみません…。
道端に転がっていたスマホの画面が白く光っていました。

イラスト1:自転車でスマホ

 気がついたら、床がなかった。名古屋の地下鉄のホームで、スマホを操作しながら歩いていた中学生が線路に転落しました。迫っていた電車の急ブレーキは間に合わず、行き過ぎて停止しましたが、間一髪、生徒はホームの下に逃げて助かりました。

 自転車スマホ、歩きスマホは危ない。これは大人だけでなく子供も十分に理解していると思います。

 でも、やってしまう。
自分が被害者となる場合もありますが、加害者となって罪に問われたり損害賠償請求をされる事態となる可能性もあります。

調査結果から

スマホを見ている時間が長いほど就寝時刻が遅い
寝る直前までスマホなどを見ている子供ほど、朝ふとんから出るのがつらい

 これは、文部科学省の調査結果です(グラフ図1、2参照)。
同じ調査ではさらに、就寝時刻が遅い子供ほどなんでもないのにイライラすることがあると回答する割合が高いという結果も出ています。

グラフ図1:携帯電話・スマホの接触時間と就寝時間

携帯電話やスマホでメール・インターネットをする時間数別(0、60分未満、1〜2時間、2〜3時間、3〜4時間)の就寝時間に関する棒グラフ。インターネット等をする時間が増えるにつれ就寝時間が遅くなる傾向があります。

グラフ図2:寝る直前までの情報機器の使用と眠りの質

就寝直前まで情報機器を使う頻度別(使わない、あまり使わない、ときどき使う、よく使う)の翌朝の目覚め状況に関する棒グラフ。よく使う人ほど、翌朝布団から出るのがつらいと感じる人が多くなる傾向があります。

 また、ネットを見ている時間が長いほど学力が低下するという調査結果もあります。当然ですね、勉強の時間が減るのですから。
スマホをいじることが習慣になって、持っていないと不安になる。これはいわゆるスマホ依存の兆候でしょう。
自分の意思でやめられないとなると深刻な状況と言わざるを得ません。

子供が依存症かどうか。チェックの一例を紹介します。

図1:ネット依存・スマホ依存チェック(例)

「インターネットに夢中になっていると感じる」、「意図したよりも、長時間オンラインの状態でいる」など、ネットへの依存度をチェックするための8つの質問です。この中の5つ以上が当てはまると、依存が強く疑われます。

依存をどう改善するか

 さて、いけないことだと思っていてもやめられない依存の状況をどうすれば克服することができるでしょうか。
昨年度、文部科学省がネット依存対策について委託研究(注)を実施しました。

 注記

 これは、依存傾向の青少年10名が8泊9日のキャンプを通じて日常生活を改善するきっかけをつくる取り組みでした。トレッキングやバーベキューなど、いわゆるキャンプのプログラムもありますが、今までの自分の行動を客観的に認知する認知行動療法のプログラムやカウンセリングの時間も設けています。
もちろんスマホなどネットにつながるものは持ちません。

 キャンプが終了し、3ヶ月後に調べたところ、ネットを見る時間が大幅に減少しただけでなく、休みがちだった学校もきちんと通学するようになったり、挨拶ができるようになった、机に向かい1日1時間勉強するようになった、など、一定の効果が確認されています。
(元に戻ってしまった参加者もいたようですが…)

イラスト2:親子でバーベキュー

 このプログラムの中に、家でもできそうな取り組みのヒントがあるように思います。

  1. まず、現在の自分の状況をきちんと理解させること。
    • 自分を客観的に見てネット依存なのかどうか
    • 依存が自分にどのような影響(睡眠障害や学力低下など)を及ぼすのか
    を子供と一緒になって調べたり理解する。
  2. 理解することで、改善する強い動機付け改善しなければという気持ちを強く持たせること。
  3. トレッキングなどを一緒にすることで、困難なことでも達成できるという自信を持たせること。
  4. 改善をサポートするための行動、例えば規則正しい生活を継続することや、ネット以外の楽しいこと(家族の団らんや旅行など)を、親がきちんと取り組むこと。
  5. 一緒に頑張る・励まし合う現実世界の友人がいれば、さらに良い方向にすすむこと。

 親が本気にならなければ克服は難しいですし、頭ごなしにダメ!と取り上げるようなことでは解決できないようです。

 前出の文部科学省の調査には他にも様々な設問がありますが、全体的に結果を見ると、家族間のコミュニケーションがとれている家庭ほど、自立心が強くや我慢のできる子が育つということを物語っているように感じます。

(このコラムは、一般社団法人静岡県出版文化会発行の月刊ファミリスに当局職員が寄稿した原稿を一部修正して掲載しています。)


連絡先
東海総合通信局 電気通信事業課
電話:052-971-9401
東海総合通信局 企画広報室
電話:052-715-5110

ページトップへ戻る