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5.自治体EAの導入に要する費用

自治体EAでは、各種の分析・検討作業において、地方自治体職員自らが種々の図表を作成します。これらの図表の作成は一般的なOAソフト(ワープロや表計算ソフト)で十分です。本手引きに掲載した分析図表の書式も、全て一般的なOAソフトで利用可能なものになっています。よって、分析図表等の作成ソフトの導入に関する費用は、特段、考える必要はありません。
自治体EAの導入においては、庁内の関係者に対して各種の情報を提供したり、作成した分析図表等の保管・管理や庁内の関係者への提供を行います。庁内にイントラネット(電子掲示板など)が整備されている場合は、それを利用して自治体EAに係る各種の情報共有を実現することが可能です。

自治体EAの導入の一部を外部の支援企業へ作業委託する場合、その作業委託費用は、自治体EAの導入範囲(個別部署での導入、全庁的な導入、複数の地方自治体におよぶ導入)、主たる見直し対象(業務、情報システム)、委託する作業項目等によって異なります。
自治体EAの導入範囲、主たる見直し対象、委託する作業項目の組合せによる「外部の支援企業への作業委託費用」は、おおむね下表のようになります。

自治体EAの導入範囲と
主たる見直し対象
委託作業項目と委託費用
500万円
程度
1,000万円
程度
2,000万円
程度
3,000万円
程度
個別部署 個別の業務改善 (1)(2)(3)(4)
個別のシステム導入 (1)(2)(4) (1)(2)(3)(4)
全庁的 全庁的な業務改革 (1)(2)(4) (1)(2)(3)(4)
基幹システム更新 (1)(4) (1)(2)(4) (1)(2)(3)(4)
複数の
地方自治体
共同アウトソーシング (1)(2)(4) (1)(2)(3)(4)
市町村合併 (1)(4) (1)(2)(4) (1)(2)(3)(4)
(1):説明会やグループ学習の講師
(2):地方自治体職員が行う各種作業への個別助言
(3):地方自治体職員が行う各種作業の一部実施
(4):EA事務局作業の支援


コラム2 「EAの利用のしかた」

青山学院大学 大学院 教授 松尾明
○米国での取組
米国連邦政府のEA導入の効果の刺激をうけて、2000年に入ってから米国内では州政府、民間などの取組みが拡大しています。
・州政府の状況
連邦政府と同様に2000年頃から取組が本格化し始めています。州政府CIO協議会(NASCIO)が開発ツールキットの配布など積極的に展開をおこなっています。連邦政府が共通化できる業務プロセスをOMBの視点から把握することに重点をおいたのに対して、州政府は現状業務のEAによる見える化、合意形成からコスト削減をねらっています。
・市町村の状況
市町村でのまとまった取り組みの報告はあまりありません。提供業者の製品に対する説明会としてはいくつかのものが報告されています。先進的取組みとしては、連邦、州、市も含めたXML連携データ標準化のプロジェクトが司法省、国土安全局が中心となり国家情報交換モデル(NDEM)事業として2005年からスタートしたことがあげられます。
・民間企業
金融業を中心としていくつかの取り組みが紹介されています。
○ヨーロッパ諸国での取組
英国、デンマーク、スカンジナビア諸国などで技術面を中心としたアーキテクチャの取組が行われています。
 
○自治体EAの利用の推進のために
今回は、業務参照モデルが総務省標準として初めて開示されました。各市町村で職員間あるいはボランテイアも含めて組織をこえて業務の内容を共有し俯瞰的に業務を見据え、住民、市町村の地域のために団体として何を行う必要があるかを多くの方を巻き込み職員自身が考えるための便利のよい道具が用意されました。
 さらなる道具立てをXML連携データも含めたデータ標準の参照モデル化や住民サービス目標も含めた成果目標参照モデル、XMLデータをWebで安全かつ使いやすく処理する標準技術の参照モデルなどを用意することにより、職員自らがEAを策定し、業務の改革、住民サービスの向上を図ることが期待されます。


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