5) 行動目標設定表

☆ 様式の概要

 行動目標設定表とは、目的の達成度を測る指標と具体的な数値目標についてまとめた表です。

☆ 表記方法

行動計画 行動内容 Q,C,T 目標 状態 現状 目標値
             
             

図 「行動目標設定表の全体像」

 行動目標設定表は、目標達成のための個々の行動(刷新化の方策)について、「何の状態がどのようになれば、その行動の目的を果たした(目標を達成した)と見なすか」について、行動毎に表形式にまとめたものです。
 表中の各項目には下記の内容を書き入れます。また3段階工程表が出来上がっている場合の3段階工程表と行動目標設定表の各項目との関係は、下図のとおりです。

項目名 記載内容 3段階工程表との関係
(対応する項目)
行動計画 達成すべき目的 (達成すべき目的)
行動内容 最終的に実現したい状況 第3段階の行動
Q,C,T 「行動内容」が、現状の「品質向上(Quality)」
「費用低減(Cost)」「時間短縮・適時性(Time)」
のどれに相当するか
 
目標 具体的な達成目標 第3段階の行動
状態 「目標」の達成度を表す、ひと・もの・かねの
状態(測定可能なもの)
 
現状 「何の状態」についての現状値  
目標値 「何の状態」についての目標値  

図 「行動目標設定表に記載する項目(3段階工程表との関係)」

 例えば、「役所における窓口サービスの向上」を目的とした場合の行動目標設定表の例は、以下のように記述します。

行動計画 行動内容 Q,C,T 目標 状態 現状 目標値
窓口サービスを向上する 住民への接客向上 Q 窓口での苦情件数を削減する 年間苦情件数 ○件 △件
サービス場所・時間の改善 T 受付処理時間を短縮する 1件当たりの平均受付時間 (不明) 現状より△%短縮
1個所で済む手続数の増加 1個所で済む手続の種類(数) ○種類 △種類
2個所以上回る必要がある手続数の削減 2個所以上回る必要がある手続の種類(数) ○種類 △種類
             

図 「「役所における窓口サービスの向上」に関する行動目標設定表の例」

☆ 準備するもの

(1)グループ作業の場所

  • 複数の参加者が共同で「行動目標設定表の作成作業」を行うための場所と机・椅子等を確保します。

(2)付せん紙

  • 行動目標設定表への記入内容をを書き込む付せん紙を用意します。
  • 付せん紙の大きさは、1枚に40字程度が書けるもの(7.5cm x 2.5cm程度)を用意します。

(3)模造紙

  • 付せん紙を貼り付ける模造紙を用意します。
  • 模造紙には予め、行動目標設定表の枠線を書いておきます。

(4)筆記用具

  • 付せん紙に文字を書き込む筆記用具(サインペンなど、書いた文字が遠くから見ても読めるもの)を、参加者全員分、用意します。

☆ 作成方法

(1)「行動計画」「行動内容」の記入

  • 行動目標設定表に書き込む内容のうち、「行動計画」と「行動内容」についてグループ討議を交えて検討し、その内容を書いた付せん紙を行動目標設定表の「行動計画」「行動内容」の各欄に貼り付けていきます。
  • 3段階工程表が出来上がっている場合には、3段階工程表作成時に貼られたカードを、行動目標設定表の「行動計画」「行動内容」の各欄に貼り付けていきます。

(2)Q,C,Tの記入

  • 行動目標設定表の「行動内容」がそれぞれ、現状の「品質向上(Quality)」「費用低減(Cost)」「時間短縮・適時性(Time)」のどれに相当するかグループ討議を交えて検討し、その結果を行動目標設定表の「Q,C,T」欄に書き入れます。

(3)「目標」の記入

  • 個々の「行動内容」の具体的な達成目標について、グループ討議を交えて検討し、その内容を書いた付せん紙を行動目標設定表の「目標」欄に貼り付けていきます。
  • 3段階工程表が出来上がっている場合には、3段階工程表作成時に貼られたカードを、行動目標設定表の「目標」欄に貼り付けていきます。

(4)「目標」の達成度を表す指標(ひと・もの・かねの状態)の記入

  • 個々の「目標」の達成度を表す指標「ひと・もの・かね」の状態についてグループ討議を交えて検討し、その内容を書いた付せん紙を行動目標設定表の「状態」欄に貼り付けていきます。
  • 3段階工程表が出来上がっている場合には、3段階工程表作成時に貼られたカードを、行動目標設定表の「状態」欄に貼り付けていきます。

(5)「目標」の達成度を表す指標の現状値の記入

  • 個々の「指標」の現状値について、グループ討議を交えて検討し、その結果を行動目標設定表の「現状」欄に書き入れます。現状値が不明の場合は「(不明)」と書き入れます。

(6)「目標」の達成度を表す指標の目標値の記入

  • 個々の「指標」の目標値について、グループ討議を交えて検討し、その結果を行動目標設定表の「目標値」欄に書き入れます。現状値が不明の場合は、現状より何割改善させるかを検討し、その結果を書き入れます。

☆ 作成例(川口市の場合)

川口市では、総務省の「平成17年度自治体EA事業」において、課長級職員が参加した行動目標設定表の作成を実施しました。

☆ 作成のヒント

(1)「目標」の達成度を表す指標の考え方

  • 目標の達成度を表す指標を考える際には、地方自治体における業務・システム刷新の目的が「住民満足度の向上」にあることを念頭に、「住民が望んでいることは何か、いつまでに実行すべきなのか、なぜ望んでいるのか」というように、住民の視点に立たなければなりません。
  • 例えば、窓口サービスの向上に関する目標達成度の指標について、「1件当たりの事務処理時間」というのは職員の視点での指標です。一方、「窓口における待ち時間」であれば市民の視点での指標と言えるでしょう。

(2)目標の達成に直接関与しない参加者を加える

  • 行動目標設定作業では、実際に達成しなければならない目標について分析していきます。このため、目標の達成に直接関与する部課の職員だけで行動目標設定作業を行うと、その職員としては「自分として達成し易い目標」としておいた方が楽であるため、職員として達成可能な目標値しか出てこない場合があります。
  • これを避けるため、行動目標設定作業では、目標の達成に直接関与しない参加者も加えます。

(3)指標を測定すること自体に費用がかかる

  • 行動目標設定作業で設定した指標は、実際にその値が測定できる必要があります。例えば窓口サービス向上に関して「窓口における待ち時間」という指標を設定した場合は、実際に窓口で市民が何分待たされているかを測定することになります。
  • 実際の測定方法としては「定期的に手作業で測る(ストップウォッチで待ち時間を測る、等)」「システムを導入して測る(窓口を利用する市民に、発行時刻が印刷された受付票を受付票発行機でを発行し、受付が終わった際に回収する、等)」などが考えられます。いずれも場合も、測定するのに費用(職員の人件費、システムの導入費、等)がかかります。
  • 行動目標設定作業で指標を検討する際は、「その指標を測定するのに、どれだけの費用がかかるか」についても検討します。あまりに費用がかかるようであれば別の指標を考えます。また指標によっては「ある程度の費用がかかっても測定すべき」とする場合もあります。


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