【作業の目標】
勤怠管理業務について現状の把握を行いました。勤怠管理業務の目的は、職員の労務管理を適正に行うことです。本作業においては、現状の業務を明確に文書上に表すことを目的に作業を実施しました。
【当日の流れ】
15:00〜15:05 業務内容の意識合わせ(5分)
15:05〜15:20 業務説明表の記入(15分)
15:20〜16:00 機能分析表(DMM:以下「DMM」という。)の作成(40分)
16:00〜17:00 機能情報関連図(DFD:以下「DFD」という。)の作成(60分)
【作業内容】
(1) 業務内容の意識合わせ
最初に、作業者間での業務内容の意識合わせを行いました。川口市では、臨時職員の勤怠管理は各担当課で実施しており、職員課が管理している職員を対象としてとりまとめた方がよいと考えました。
(2) 業務説明表の記入
- 業務目的・概要は、意識合せで確認した内容を記入しました。
- 根拠法令については、地方公務員法、川口市職員休暇条例、服務規程等がありますが、実際の例規は、川口市職員休暇条例、服務規程に基づいて実施しています。
- 業務規模については、6名程度の職員で対応しており、処理している職員数は4000人になります。
- 成果指標は、数値目標や作業の精度といったものを想定しましたが、この業務を遂行することが成果指標になるとの認識もあることから、何か具体的なものにできないかと検討し、職員一名当たりの業務処理コストとすることにしました。
- 情報システムの費用については、運用中の人事・給与システムがあるため、システムの導入費用、運用費用の提示を行いました。
- その他の費用は、入力業務を外部委託している項目を整理しました。
(3) DMMの作成
DMMの用紙を使って、業務説明書の作成時に括った機能である勤怠管理(職員課)から、DMMを下位階層に展開しました。業務の流れに従って付箋紙に業務を書き出していくことにしました。出てきた業務をDMMの下位階層に貼り付け、職員が確認し、業務の大きなくくりで分類していくことにしたところ、自発的にこの業務の次はこの業務かと話をしながら付箋紙の並びを変えていくことができました。次に下位階層の1つ1つの業務を大きくいうと何と命名したらよいかと考えながら、上位階層を作成していきました。最後に作成したDMM全体を見ながら業務の漏れがないかを確認しました。
(4) DFDの作成
DFDの作成では、DMMで抽出した業務機能を付箋紙に書き出し、用意してあるDFD用の用紙に貼り付けておいて、職員が作業の流れを想定して並び替えていきました。そこに、外部環境やファイル(情報の滞留)を書いた付箋紙を貼り付け、最後に外部環境や機能の間を流れる情報を書き加えていきました。DFDでは、どこが情報の起点になるか、その情報はどこへ行くか、何に使われるかなどと整理をしながら作業を行いました。DMMの作成を通じて業務機能の整理ができていたため、作業は活発に進みました。
DFDの作成を通じて行った分析内容は以下のとおりです。
- 休暇・休業承認 : 職員の休暇・休業申請内容の承認に関連する機能を分析
- 時間外管理 : 職員の時間外勤務手当に関連する機能を分析
- 年休管理 : 職員の年休実績に関連する機能を分析
(5) 業務要件定義表、情報実体一覧表の作成
最後に、業務要件定義表、情報実体一覧表の元となる資料(DFDで出てきた帳票等)にどのようなものがあるかを整理し、後日用意することとしました。それらの帳票類から、情報実体一覧表を作成することを、次回の作業内容であることを確認し、当日の作業を終了しました。
【出てきた意見】
主な意見は以下のとおりです。
- 紙帳票の申請に伴う、紙、パンチ入力委託費等に関連する業務コストの削減が今後考えられる。
- 時間外命令に関連する形式審査業務の負荷軽減が今後考えられる。