業務を刷新化して目的を達成するために、現行業務の刷新化に加えて、現行の業務システムの刷新化も行う場合があります。
現行業務システムの刷新化を行うには、情報システムの現状を整理し、現状の情報システムにおける「制約条件」を提示した上で、情報システムの刷新化(現行システムの改修、新規システムの導入など)にどの程度の予算を割り当てるかについての意思判断等を行う必要があります。なお、この場合の「制約条件」とは「業務の刷新化で必要と業務機能は、現状の情報システムの機能でどの程度実現可能なのか」「業務の刷新化を実現するために、情報システムの刷新(現行システムの改修、新規システムの導入など)はどの程度必要になるのか、またそのための情報システム費用はどの程度必要となるのか」等を指します。情報システムの現状(AsIs)分析では、この「制約条件」の検討で必要となる、情報システムの現状整理と管理責任部署の明確化(棚卸)を行います。
情報システムの現状(AsIs)分析では、情報システムを「情報基盤」と「業務アプリケーションソフトウェア」の視点で整理します。ここで「情報基盤」とは、情報システムを支えるインフラストラクチャのことを指し、コンピュータ端末、ネットワーク機器、ネットワーク回線、データベース、情報システムが利用する建物等が該当します。また「業務アプリケーションソフトウェア」とは、財務会計システム、税業務システム等の業務を遂行するためのソフトウェアのことを指します。
情報システム分析に必要な各種資料(ネットワーク関連資料、システム仕様書、システムマニュアル、運用保守契約書など)を収集します。
情報基盤の現状をネットワークの全体図の作成及びハードウェア資産の整理を行うことにより整理します。
業務アプリケーションソフトウェアの現状を、業務アプリケーションソフトウェア棚卸(業務アプリケーションソフトウェア毎の名称、システム方式、費用、サービス提供時間、管理責任部署等の整理)や情報システム間の連携の分析等を行うことにより整理します。
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