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実践編「自治体EAの実践方法」 > 2B.3)業務アプリケーションソフトウェアの現状(AsIs)分析
2B.3)業務アプリケーションソフトウェアの現状(AsIs)分析
- 現在使用している業務アプリケーションソフトウェアを整理する
☆作業の目的
ハードウェアの現状(AsIs)分析同様、業務アプリケーションソフトウェアの現状を把握することは、今後の業務刷新化の実現に向けた情報システムの刷新化を検討する際に、重要な情報となります。また業務アプリケーションソフトウェアの現状調査では、各業務アプリケーションソフトウェアのシステム機能と業務との関係を整理するので、業務アプリケーションソフトウェアのシステム機能が、業務のどの部分で利用されているのかを明確にします。
業務アプリケーションソフトウェアの把握作業は、以下の通りです。
(1)各業務アプリケーションソフトウェアの棚卸
業務アプリケーションソフトウェア毎の名称、システム方式、費用(初期、運用・保守)、稼動率、ピーク時のデータ量、サービス提供時間、管理責任部署などを整理します。
(2)各業務アプリケーションソフトウェア間のデータの流れの整理
業務アプリケーションソフトウェア間の関連を明確にするために、データの流れを整理します。
(3)各業務アプリケーションソフトウェアが保有するシステム機能の整理
業務アプリケーションソフトウェア毎に保有するシステム機能のどれが、どの業務のどの部分で利用されているかについて整理します。
(4)各業務アプリケーションソフトウェアから出力される帳票の整理
業務アプリケーションソフトウェア毎に、出力される帳票を整理します。
☆実施方法
1.分析作業の準備
- ハードウェアの現状(AsIs)分析同様、業務アプリケーションソフトウェアの現状(AsIs)分析を行うメンバーを集め、分析作業の目的や分析方法の説明を行います。特に業務の刷新化を伴う場合は、刷新化作業の全体像や刷新化の目的、情報システム分析の位置づけ(本編3-1を参照)などを説明し、各メンバーが目的意識をもって作業を行うことが必要となります。
2. 業務アプリケーションソフトウェアの棚卸、業務アプリケーションソフトウェア間の関連の整理、業務アプリケーションソフトウェアのシステム機能の整理及び出力される帳票の整理
- 各整理の分担を決め、作業に入ります。
- 提供された資料では情報が網羅できない場合は、必要に応じて業務担当の原課や業務アプリケーションソフトウェアの開発または運用・保守担当事業者へのヒアリングや調査依頼を行います。
- 業務アプリケーションソフトウェアのシステム機能の整理を行う担当者は、業務アプリケーションソフトウェアが行うデータ処理と業務との関係を整理する必要があります。当該担当者は、システム機能の一覧を作成した後、当該業務の担当者に、各業務のどの場面で各システム機能を利用しているかをヒアリングし整理します。
- 上記の各作業を外部事業者に委託することも可能です。ただし、作業を委託した場合は、外部事業者から十分なレビューを受け、各成果物の内容を理解することが必要です。
☆実施事例
- 川口市の場合
川口市では、総務省の「平成17年度自治体EA事業」において、以下の作業を実施しました。
- 各業務アプリケーションソフトウェアの棚卸として、アプリケーション棚卸一覧表を作成しました。
→資料編1「業務アプリケーションソフトウェア棚卸一覧表」
- 各業務アプリケーションソフトウェア間の関連を明確にするために、情報システム関連図を作成しました。
→資料編1「情報システム関連図」
- 各業務アプリケーションソフトウェアのシステム機能を整理するために、情報システム機能構成図を作成しました。
→資料編1「情報システム機能構成図」
- 各業務アプリケーションソフトウェアから出力される帳票を整理するために、帳票一覧表を作成しました。
→資料編1「帳票一覧表」
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