トップページ > 実践編「自治体EAの実践方法」 > 3.業務・システムのあるべき姿(ToBe)の検討

3.業務・システムのあるべき姿(ToBe)の検討

  • 首長の方針等刷新化の方向性に従って業務・システムのあるべき姿(ToBe)を整理する
自治体EAにおける業務・システムのあるべき姿(ToBe)の検討作業の位置づけ

図 「自治体EAにおける業務・システムのあるべき姿(ToBe)の検討作業の位置づけ」
(クリックして拡大)

☆作業の目的

自治体EAでは、首長の方針等を踏まえた刷新化の方向性に従って業務・システムのあるべき姿(ToBe)を整理する必要があります。
現状(AsIs)分析で明らかになった業務の「本来の姿」をもとに、首長の方針等を踏まえた刷新化の方向性に従って、対象となる業務について「機能」と「情報」の組合せで捉え直します。また、業務目標が達成できたかどうかを測るためは、その業務によって、資源(ひと、もの、かね)の状況がどう変化したかを把握する必要があることから、業務の業務目標の設定及び達成度合いの測定に係る「機能」や「情報」を追加します。これらの作業によって、業務・システムの「あるべき姿(ToBe)」が作成されます。
業務の「あるべき姿(ToBe)」は、業務の実現に関する制限事項が全く存在しなければそのまま実現出来ますが、実際には様々な制限事項(法制度面、組織面、手作業や紙媒体などの実現手段、等々)が存在します。したがって、その業務の「あるべき姿(ToBe)」を実現するためには、様々な制限事項を解決する方策(法制度の見直し、組織の見直し、手作業のシステム化、紙媒体の電子化、等々)を検討する必要があります。
本作業では、 業務の「あるべき姿(ToBe)」を作成するとともに、業務の「あるべき姿(ToBe)」を実現するための方策について検討することを目的とします。

☆実施方法

1.分析作業の準備

  • 分析対象業務について、あらかじめ、「基本的な機能や情報の組合せによる業務把握作業」を実施しておきます。
  • 分析作業参加者を集めた業務・システムのあるべき姿(ToBe)の検討の場を設けます。

2. 業務の「あるべき姿(ToBe)」のまとめ

  • 「基本的な機能や情報の組合せによる業務把握作業」によって示された対象業務の本来の姿に、「刷新化の方向性策定作業」において定められた方針に沿って、対象となる業務について「機能」と「情報」の組合せで捉え直し、紙に書き起こします。
  • 首長の方針に沿って策定された刷新化の方向性に従って捉え直された業務の本来の姿に、業務目標の設定及び達成度合いの測定に係る「機能」や「情報」を追加した「その業務のあるべき姿(ToBe)」を、紙に書き起こします。
  • 総務省の「平成17年度自治体EA事業」では、DMM、DFD、情報体系整理図を使って、業務のあるべき姿(ToBe)をまとめました。
     →資料編1「DMM」、「DFD」、「情報体系整理図

3. 業務の「あるべき姿(ToBe)」の実現に向けた検討

  • その業務の「あるべき姿(ToBe)」の実現に係る様々な制限事項(法制度面、組織面、手作業や紙媒体などの実現手段、等々)について、グループ討議を交えて検討し、その結果(制限事項の一覧)を紙に書き起こします。
  • 次に、それら制限事項を解決する方策(法制度の見直し、組織の見直し、手作業のシステム化、紙媒体の電子化、等々)について、グループ討議を交えて検討し、その結果を紙に書き起こします。また、それら方策に沿って業務が柔軟に変えられるような業務構造(業務・システムのあるべき姿(ToBe))について、グループ討議を交えて検討し、その結果を紙に書き起こします。

☆実施事例

  • 川口市の場合

  • 川口市では、総務省の「平成17年度自治体EA事業」において、分析対象業務の担当者が参加した業務・システムのあるべき姿(ToBe)の検討を実施しました。
    • 原課担当者による業務・システムのあるべき姿(ToBe)の検討
       →第4回業務分析


前へ 次へ

目次

ページの先頭へ