Ministry of Posts, Telecommunications and New Information and Communications Technologies
Tel. | +840-352-3027 |
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URL | https://ptntic.gouv.cd/ |
所在地 | Immeuble Kilou, 4484 ave des Huiles, BP 800 KIN 1, Kinshasa-Gombe, DEP.REP.OF THE CONGO |
幹部 | Augustin Kibassa Maliba Lubalala(大臣/Minister) |
電気通信分野の政策官庁として、通信分野全体の政策策定のほか、市場における競争環境の維持、消費者保護を所掌し、国際会議等における国の代表を務める。
Autorite de Regulation de la Poste et des Telecommunications
Tel. | +243 821918814 |
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URL | https://arptc.gouv.cd/ |
所在地 | Blvd.du 30 juin, BP3000, Kinshasa, DEP.REP.OF THE CONGO |
幹部 | Christian Katende Mukinayi(長官/President) |
「コンゴ郵便・電子通信規制機関の設立に関する2002年10月16日付法律第014/2002号」により設立されたが、同法は2020年11月25日付法律第20/017号に置き換えられた。電気通信担当省下の事業者規制機関として、以下を所掌する。
電気通信分野の基本法令であり、法的及び制度的枠組みを決定し、個人データの処理に関する人の基本的権利と自由の保護を保証し、電気通信・ICT分野における詐欺・犯罪を定義し罰する。公正な競争環境における電気通信の発展への民間部門の参加を通じて財源の確保を可能にする。同法により、電気通信及びICT分野での政策担当省と規制機関の所掌が明確化された。通称、「法律第20/017号(Loi n°20/017)」。
「法律第20/017号」では、個別免許(Concession)の取得事業者が公衆通信網の運用を行うとするほか、電気通信サービスの提供に関して、4段階で免許/認可の対象を定めている。
個別免許の取得に際して、対象事業者にはARPTCの作成する業務明細書に従い、サービス・カバレッジ、相互接続、サービスの機密性と中立性等に関する義務の順守が求められる。
認可の取得に際しては、ARPTCが個別の条件に従って作成し、電気通信担当省の承認を受けた業務明細書が必要とされる。
個別免許取得事業者に対しては、資本の少なくとも30%をコンゴ民主共和国の個人あるいは法人が所有、そのうち5%が当該の組織の従業員の所有であることが求められる。
「法律第20/017号」第112条は、国内で電気通信網を運用する事業者はすべて、他事業者に対する相互接続の義務を負うと定めている。また、2006年8月1日の事業者間の相互接続契約に関する決定により、個々の条件は事業者間の調整に任せられるが、契約条件は透明かつ非差別的であること、契約書は署名後7日以内にARPTCに提出し、その承認を得ることと定めている。
相互接続に関する2006年8月1日の決定では、ARPTCは年ごとに通話着信にかかわる各市場で25%以上のシェアを持つ事業者を市場において顕著な支配力を有する(Significant Market Power:SMP)事業者に指定するとしている。SMP事業者は他事業者からの相互接続要求に対して、回線容量の不足以外の理由で接続を拒否することはできない。
「法律第20/017号」第14条は、ルーラル地域への電気通信サービス普及を目的としたユニバーサル・サービス基金の設立を規定しており、基金の様態については電気通信担当省の省令が定めるとしている。基金の財源について、同法では、その一部に免許・認可取得に際して規制機関に支払う料金が充てられるとしている。第16条は、通信事業者の基本金への拠出を年間売上高の3%と定める。
2014年6月、世界銀行は、中南アフリカ主要都市を光ファイバ・ネットワークで結ぶ「中央アフリカ・バックボーン(Central African Backbone:CAB)」プログラムの第5段階への支援計画を発表した。このプログラムは2009年に発足、各段階で1、2か国の基幹網の整備が実施されている。コンゴ民主共和国が参加する第5段階へのプロジェクト支援額は9,200万USDと見積もられている。
CAB の整備は2015年3月に開始されており、2016年1月段階では、2019年末の完成を見込んでいたが、2020年12月現在、完成が2021年6月に延長された。
また、2019年9月、政府は国家デジタル計画(Plan National du Numérique:PNN)を発表した。同計画は、インフラストラクチャ、コンテンツ、アプリケーションの利用、ガバナンスと規制という四つの戦略的柱に基づく。2025年に向けたデジタル開発戦略を定めたものであり、インフラストラクチャの近代化、通信カバレッジとデジタル・アクセスの拡大、デジタル・コンテンツへのアクセスの確保等に重点が置かれている。
「法律第20/017号」や「端末機器及び電気通信設備の認証手続に関する2006年6月23日付決定第024/ARPTC/CLG/2006号」に従い、ARPTCが認証業務を実施し、コンゴ民主共和国内で流通する端末機器や通信設備が、ARPTCが公表する技術基準へ適合しているかの検査を行う。
ARPTCによると、国内の固定電話部門は2013年以降存在しない。その理由は不明であるが、2011年時点のPSTN方式の電話サービス加入者は5万6,070であり、2012年の加入者数は5万9,534であった。国営事業者のコンゴ郵便・電気通信会社(Societe Congolaise des Postes et Telecommunications:SCPT)は、名目上PSTNを担当しているが、2021年6月現在サービスを提供していない。民営事業者である一般通信会社(General Society of Telecommunications:Sogetel)とStandard Telecomは、過去10年間で参入しているが、2021年6月現在、両社の固定回線サービス提供の確認ができない。
国際通信については、2013年6月、予定よりも1年以上遅れて、西アフリカ・ケーブル・システム(WACS)に接続された。また、2015年より、フランスから南アフリカを結ぶACE(Africa Coast to Europe)海底ケーブルへの接続準備が進められているが、2021年10月時点においてもコンゴにいまだ接続されていない。そのほか、ポルトガルから南アフリカを結ぶグーグル(Google)のEquiano海底ケーブルは2021年後半、フェイスブック(Facebook、現メタ(Meta))の2Africa海底ケーブルは2023年にサービス準備を完了する計画である。
インドのBharti Airtelの子会社Airtel DRC、南アフリカのボーダコム(Vodacom)傘下のボーダコム・コンゴ(Vodacom Congo)、仏オレンジ(Orange)子会社のオレンジ、レバノンのLintel子会社のAfricellが市場に参入している。2016年のオレンジによるTigoの買収により、参入事業者が5社から4社に減少した。英国Smile Telecoms Holdings子会社の4GスタートアップSmile Communicationsは2015年から参入準備を進めているが、2021年6月現在、参入は実現していない。
2021年6月現在の移動電話加入数は約4,249万である。サービス提供地域は都市部が中心で、人口カバレッジは最大のボーダコム・コンゴで37%程度と見られている。
4Gサービスは、2018年5月にボーダコム・コンゴとオレンジ、2019年5月にAfricell、2019年半ばにAirtel DRCが開始し、2021年6月現在の合計加入数は200万である。3Gサービスの2021年6月現在の合計加入数は約1,200万である。
インターネット接続は国内の民間事業者Microcomによって2005年に初めて開始され、同社はVSATとWiMAXによって接続サービスを提供してきたが、2019年1月にFTTxアクセスを運用するための免許が付与された。同社のほか国内事業者数社がWiMAX及びFTTx接続サービスを実施しているが、サービス地域は主要都市が中心である。PSTN網が存在しないため、無線固定ブロードバンド事業者と移動体通信事業者の競争が進展した。また、ARPTC及びPT-NTICは国内事業者の現状把握に向けて努力を進めている。モバイル・インターネット・サービスの加入者は2019年末現在で1,700万である。
Societe Congolaise des Postes et Telecommunications
Tel. | +243 81 4757008 |
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URL | http://www.scpt.cd/ |
所在地 | 1009, Boulevard du 30 juin,Kinshasa, Kin - Gombe |
幹部 | Didier Musete(社長/Director General) |
1967年設立。2010年にコンゴ郵便・電気通信局(Office Congolaise des Postes et Telecommunications:OCPT)より改称した。資本はすべて国が所有している。固定回線をほぼ独占しているが、電話以外のサービスは行っていない。
主要事業分野 | 事業者 | URL |
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移動体通信 | Airtel DRC | https://www.airtel.cd/ |
ボーダコム・コンゴ | http://www.vodacom.cd/ |
Ministry of Communications and Media
Tel. | +243 843 964 144 |
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URL | http://pp-drcgov.net/ |
所在地 | Immeuble RATELESCO 83 ave Tombalbaye, Kinshasa, DEP.REP.OF THE CONGO |
幹部 | Patrick Muyaya Katembwe(大臣/Minister) |
放送を含むメディア規制政策の策定とともに、政府の広報機関として、市民意識の向上に関する住民へのキャンペーン活動を所掌する。
Conseil Superieur de l’Audiovisuel et de la Communication
Tel. | +243 987 654 321 |
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URL | https://www.csac.cd/ |
所在地 | Place Royal, Immeuble Likasi 2ième Niveau, Kinshasa/Gombe, Kinshasa, DEP.REP.OF THE CONGO |
幹部 | Jean Christophe TITO Ndombi (委員長/President) |
2011年に設立された独立規制機関。ラジオ・テレビ、インターネットを含むメディア全般のコンテンツ規制を所掌する。
CSACの設立規定。CSACの構成員の人数、就任の条件、事業者規制の原則等を定めている。
既存の放送事業者の株式の50%以上を所有する個人又は法人は、国内の他の放送事業者の株式の40%以上を所有することはできない。
商業放送事業者に対する外資比率は、40%までに規制されている。
ラジオ又はテレビにおいて、犯罪の奨励、暴力の誘発、公序良俗の破壊、その他人種・民族・宗教等に関する差別を助長する旨の内容の番組の放送は禁じられる。
周辺の東南アフリカ諸国と共に放送規格としてDVB-T2方式を採用している。移行計画の策定が開始したのは2014年7月で、2015年前半には有料放送1社に免許が付与され、2015年6月から段階的にアナログ停波を実施する計画が発表された。2019年末現在、UHF帯のテレビがすべてデジタル放送に移行している。
国内では最も一般的なメディアであり、全国で聴取が可能である。国営のコンゴ・ラジオ・テレビ(RTNC)のほか、約460の放送局が存在する。最も聴取者の多い全国ネットには、国連とスイスのHirondelle Foundationが共同で設立したRadio Okapiがある。RTNCは「La Voix du Congo」の名称で、フランス語、スワヒリ語のほか、三つのローカル言語で放送を実施している。国外の事業者では、英BBC及び仏ラジオ・フランス・インターナショナル(Radio France International)がFM放送を行っている。
RTNCが全国向け総合放送1系統、首都での商業放送1系統を実施している。このほか、数社の民間事業者が放送を実施しており、放送局数は約50である。主な商業事業者には、Digital Congo、Raga TV等がある。地上デジタル放送免許が、仏有料放送カナル・プリュス(Canal Plus)のアフリカ部門に付与されている。
中国系の有料放送事業者StarTimesは、2013年7月から独自のプラットフォームで地上デジタル放送を実施してきたが、2014年9月、政府はこのサービスが正式な免許手続を経たものではないとして、サービスの中止を命じている。
RTNCが地上放送の衛星による再送信を実施している。商業放送では、南アフリカのマルチチョイス(MultiChoice)がアフリカ全土向けに運用するプラットフォームDSTVにより、五つのチャンネル・パッケージを提供している。
コンゴ・ラジオ・テレビ(RTNC)
Tel. | +243 840 168 733 |
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URL | https://rtnc.cd/ |
幹部 | Freddy Mulumba Kabuay(臨時総裁/Director ad int.) |
1945年に設立され、1990年の放送市場の自由化まで、国内唯一のラジオ・テレビ事業者であった。1997年に現在の名称で組織を再編、ラジオ、地上テレビ及び衛星放送を実施し、ほぼ全国をカバーしている。
(通信/Ⅰ-1の項参照)
(通信/Ⅰ-2の項参照)
事業者への周波数資源の割当て、無線設備の技術基準の策定、認証業務等を所掌する。
Office Congolais de Contrôle
Tel. / Fax | +243 81 811 5737 | +243 81 301 6668 |
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URL | http://occ.cd/ | |
所在地 | 98, Avenue du port, BP 8806, Kinshasa-Gombe, DEP.REP.OF THE CONGO | |
幹部 | Gaby LUBIBA(臨時総裁/Director ad int.) |
政府による輸入及び出荷前の産業製品の検査プログラムの策定に伴い、1949年にコンゴ検査会社(La Société congolaise de surveillance)として設立された。その後、「1974年1月10日付政令第74-013号」に基づき、後継組織であるコンゴ管理局(OCC)が設立された。OCCは、商務省(Ministry of Trade)の監督下で運営される公的機関として、産業製品の品質管理や認証、標準化、消費者保護等の責務を担う。
免許付与手続は、事業者の需要動向を鑑みて、適宜実施される。政府は、2016年8月までに、10件のGSM免許を交付し、ARPTCは完全に周波数資源を使い果たしたと説明している。PT-NTIC(旧郵電省MPTT)が2009年7月に公表した「電気通信及びIT分野の発展戦略」によれば、周波数免許は歴史的に、無線網の運用能力よりも、免許料の支払能力に基づいて付与されてきた。このようなアプローチが、周波数管理を巡る諸問題を引き起こしていることから、PT-NTICは世界銀行と協力して、無線電気通信分野の規制改革に取り組んでおり、周波数管理、相互接続、費用モデル、番号管理等を含む重要な分野に関する制度枠組を検討している。
なお、GSM事業者は一般に、1回限りの免許料と、年間売上高の一定割合(通常2%、2021年11月からは3%)をユニバーサル・サービス基金(Universal Service Fund:USF)に支払うことが要求される。GSM免許の免許期間は20年間で、免許付与後8か月以内に運用を開始しなければならない。また、法整備が欠如しているため、各事業者は当事者間で相互接続協定の交渉をしなければならない。
3G免許は、2012年6月26日にPT-NTICが販売し、既存のGSM事業者が購入した。1免許は1,500万USDで、Airtel DRC、Africell、Tigo(オレンジ)及びボーダコム・コンゴの4社が購入し、合計6,000万USDが国庫収入となった。
LTE免許については、当時のPT-NTIC大臣Tryphon Kin Kiey Mulumba氏が事前のコンサルテーションを2013年12月19日に開始、既存の事業者と面会して免許条件や免許料について議論を交わし、免許の付与がボーダコム・コンゴから2017年5月に開始された。他事業者には、LTE免許が2018年中に付与された。
TE-LTE方式ではSmile Communicationsがキンシャサをはじめとする都市で運用を開始しようとしているが、2021年6月時点で目立った動きはない。
コンゴ民主共和国を含む16か国が加盟する南部アフリカ開発共同体(Southern Africa Development Community:SADC)では、各加盟国の電気通信・郵便・ICTの責務を負うSADC大臣の承認の下、南部アフリカ規制庁連合(Communications Regulators’ Associations of Southern Africa:CRASA)が、SADC周波数割当計画(SADC Radio Frequency Spectrum Allocation Plan:SADC RFSAP)を公表している。