ルワンダ共和国 (Republic of Rwanda)

通信

Ⅰ 監督機関等

ルワンダ公共事業規制庁(RURA)

Rwanda Utility Regulatory Authority

Tel. +250 252584562
URL https://rura.rw/
所在地 P.o.Box: 7289, Kigali, RWANDA
幹部 Patrick Nyrishema(長官/Director General)
所掌事務

2013年1月、「2013年法律第9号」により設立。通信・ICTを含む公共部門の事業者への免許付与、料金基準の設定、紛争処理等の規制のほか、関連産業育成政策の策定及び消費者保護を所掌する。

Ⅱ 法令

1 2013年法律第9号(Law N°09/2013)

RURAの設立条件と規制対象を規定している。

2 2016年法律第24号(Law N°24/2016)

通信事業者への免許付与条件、投資や相互接続、消費者保護等の規制の詳細を規定している。

Ⅲ 政策動向

1 免許制度

「2016年法律第24号」第Ⅱ章第Ⅱ節は、個別免許の対象を、①通信網運用、②通信網サービス、③アプリケーション・サービス、④コンテンツ・サービスの4種に分類し、免許期間を最長15年としている。それぞれの免許の取得希望者は、規制機関に書面で申請し、財政状態や適法性についての審査を受ける必要がある。また、無線を利用するサービスについては、別途無線通信に関する免許の申請を行うが、当該の周波数帯を希望者すべてに割り当てることができない場合、公募等による競争が実施されるとしている。

2018年6月現在の個別免許所有事業者は、通信事業者2、ISP 5、通信網卸売事業者1等である。

2 競争促進政策

(1)相互接続

「2016年法律第24号」第109条は、通信網運用免許を有する事業者は、他の通信網運用事業者からの相互接続の要求に応じることを義務付けている。また、当該の通信網を使用する通信網サービス事業者は相互接続を要求する通信網運用事業者の要求に応じ、ネットワーク使用条件に関する情報を提供することとされている。もし契約条件につき、双方が合意に至らなかった場合は、同法110条により規制機関が介入し、料金その他の条件を調整することとなる。

同法第112条は、規制機関は相互接続料金基準を設定し、市場の状況に応じて定期的に改変するものとしている。同法113条により、市場支配的事業者はこの基準の順守が義務付けられる。

(2)卸売提供制度とMVNO促進政策

「2016年法律第24号」第71条は、通信網運用事業者は相互に各自の基盤を他の事業者の使用に供する義務を有するとしている。同法に先立つ2013年、政府は韓国KTの子会社KT Rwanda Network(KTRN)によるデータ専用LTE網構築に際し、同国のISPにオープン・アクセスを提供する旨の合意を結び、同社に対応周波数(700MHz帯、800MHz帯、1800MHz帯)を割り当てた。

MVNOについては、2019年10月まで参入あるいはサービス推進に関する規則は発表されていない。

(3)支配的事業者規制

「2016年法律第24号」第100条~第103条は、規制機関が定期的に特定の通信市場(小売・卸売)において市場分析を実施し、市場支配的事業者を指定するとしている。市場支配的事業者には、当該の市場における相互接続、通信設備への接続、ローミングの提供、コスト・ベースの料金設定等の義務が課せられる。

3 情報通信基盤政策

(1)ユニバーサル・サービス

「2016年法律第24号」第103条により、規制機関の指定する市場の支配的事業者にはユニバーサル・サービス義務が課せられる。

ユニバーサル・アクセス基金は国内の免許事業者の前年度の収入2%の拠出金によって運営されており、2017年半ばには、国内のサイト管理や障がい者向けICT教育等への助成にかかわるプロジェクトを進めている。

(2)デジタル・ディバイド解消

RURAはユニバーサル・アクセス基金によるプロジェクトとして、特にルーラル地域のインターネット接続推進を重視しており、2018年6月現在のプロジェクト成果として以下を発表している。

4 ICT政策

「2016年法律第24号」第Ⅲ章は、通信規制機関の情報社会化推進の役割について規定している。規制機関は、電子署名や電子商取引の推進に関する政策策定、サービス提供条件の規定、サービス事業者の規制監督を行うほか、ドメイン・ネーム管理を所掌する。

国レベルのICT利活用推進政策としては「Smart Rwanda Master Plan 2015-2020」があり、官公庁のサービスをすべてオンラインで24時間利用可能にする等の電子政府推進のほか、官民協力に基づきブロードバンド接続その他のICTプラットフォームの普及を進め、ICT産業が10万の雇用を創出し、かつGDPの増大に貢献することが目指されている。

5 消費者保護政策

「2016年法律第24号」第Ⅱ章第6節は、通信事業者の対消費者義務を規定している。通信事業者は消費者に対し、契約条件の基準を公開、料金請求の際には、その内訳を請求書に記載することとされている。また同第7節は、通信事業者のネットワーク・データ保護の義務について記載しており、通信事業者は規制機関の定める基準に応じて、ネットワーク・セキュリティ、プライバシー/データ保護について適切な処置をとるとともに、規制機関の要求に応じて対災害プランを提出することとされている。

Ⅳ 関連技術の動向

基準認証制度

「2016年法律第24号」第62条により、RURAが技術、安全性、マーク等に関する仕様を交付し、これを順守しない通信設備の輸入、供給、ネットワーク接続、サービス提供は認められない。

また、RURAは、基準認証に関して、以下を決定する。

Ⅴ 事業の現状

1 固定電話

2019年6月現在の固定電話の加入件数は約1万で、Airtel Rwandaの提供するIP電話が大部分を占めている。PSTN方式のサービスは旧国営事業者のLiquid Telecomが提供しているが、移動電話加入の伸長とともに加入数は急激に減少した。IP電話も2014年以降、加入数が減少傾向にある。

2 移動体通信

2019年8月現在、MTN Rwanda、Airtel Rwanda(2018年にTigo Rwandaを買収)の2ネットワーク事業者が存在し、移動電話のアクティブ・ユーザ数の合計は約930万、加入率は80%弱である。プリペイド・サービス利用が全体の90%台半ばを占めている。MVNOサービスは実施されていない。

2社とも3G及びLTEサービスを提供しており、ほぼ全国で利用が可能である。2019年3月の3G加入者合計は約140万、LTE加入者合計は約20万である。

移動体通信事業者(2019年8月現在)

事業者 事業開始年 システム 加入者シェア
MTN Rwanda 1998年6月 GSM900/1800、W-CDMA、LTE 54%
Airtel Rwanda 2012年3月 GSM900/1800、W-CDMA、LTE 46%

出所: RURA「ACTIVE MOBILE TELEPHONE SUBSCRIPTIONS AS OF SEPTEMBER 2019

3 インターネット

2019年6月現在、固定インターネット加入数は約8,000で、うちブロードバンド(最大通信速度256bps以上)が7,892である。モバイル・ブロードバンド加入数は、EDGEが約470万、3Gが約145万、LTEが約3万である。MTN RwandaとAirtel Rwandaが、加入数全体の9割以上のシェアを占めている。また、19事業者がKTRNのLTE網(Ⅲ-2(2)の項参照)を利用した接続サービスを実施している。移動体通信事業者はいずれもモバイル・マネー・サービスを提供している。

Ⅵ 運営体等

MTN Rwanda

Tel. +250 280 390000
URL http://www.mtn.co.rw/
所在地 MTN Centre, Nyarutarama, P.O. Box 264, Kigali, RWANDA
幹部 Mitwa Kaemba Ng’ambi(最高経営責任者/CEO)
概要

1998年に市場に参入、総合通信事業者として、固定・移動ともに国内でのシェアは第1位。南アフリカに本拠を持ち、アフリカ全体で最大の移動電話加入者を持つMTNグループが株式の80%を所有している。2018年の売上高は、前年比21.6%増の約1,028億RWFであった。

放送

Ⅰ 監督機関等

ルワンダ公共事業規制庁(RURA)

(通信/Ⅰの項参照)

所掌事務

放送部門においては、事業者に対する免許付与、コンテンツ規制、紛争処理等を所掌する。

Ⅱ 法令

1 2016年法律第24号

第Ⅳ章で放送サービスの分類と放送サービス免許の付与条件を規定している。

2 2013年法律第2号(Law N°02/2013)

放送を含むメディアにかかわるジャーナリストの責務について規定している。

Ⅲ 政策動向

1 免許制度

「2016年法律第24号」第Ⅳ章は、放送サービスを①公衆向け放送、②私用ネットワークによる放送、③コミュニティ放送、④加入者向け有料放送、の4種に分類している。それぞれのサービスの提供においては、規制機関への申請と審査を経て、書面による免許を受ける必要がある。2019年6月現在、FMラジオ局34、テレビ番組放送局21、DTH事業者4が放送事業免許を有している。このほか、23事業者がオンライン・メディア事業者として、インターネット上でのラジオあるいはテレビ放送の免許を付与されている。

2 コンテンツ規制

「2013年法律第2号」第6条により、国家セキュリティにかかわる事例、進行中の裁判、国会等での審議等は映像での報道を制限される。同法第7条は、子ども向け番組においては、その健全な成長を阻害する内容を含んではならないとしている。同法第9条は、公序良俗に反する、個人の名誉を棄損する、未成年者に有害である等の内容を含む意見の表明や情報提供を禁じている。

3 地上デジタル放送

アナログ放送の終了は2014年7月末であった。伝送方式にはDVB-T2が用いられており、RURAは型式認定を受けたセットトップボックスの名称と販売認可を受けた事業者のリストを公開している。

Ⅳ 事業の現状

1 ラジオ

国営のルワンダ放送協会(Rwanda Broadcasting Agency:RBA)が総合放送Radio Rwanda、専門放送Magic FM及び五つのコミュニティ放送を実施している。全国放送を実施する商業放送事業者には、KT Radio、Radio10等がある。

2 テレビ

2017年4月現在で、テレビ受像機所有世帯率は10%程度と推定されている。RBAのテレビ部門ルワンダ・テレビ(Rwanda TV:RTV)が1系統の公共放送を実施している。商業放送は、Tele2 Rwanda等がRTVあるいは有料放送事業者StarTimesの有する送信設備を用いて実施している。国内でサービスを提供する有料放送プラットフォーム事業者は4社あり、加入件数は合計約28万で、うち24万をStar Africa Mediaが占めている。

3 衛星放送

2017年にDTH加入件数は4万弱である。南アフリカの有料放送事業者マルチチョイスの衛星放送部門DStvが5パッケージのサービスを実施している。

Ⅴ 運営体

ルワンダ放送協会(RBA)

Rwanda Broadcasting Agency

Tel. +250 252 576540
URL https://www.rba.co.rw/
所在地 P.O.Box 83 Kigali, RWANDA
概要

ラジオ放送を1962年、テレビ放送を1992年に開始した国営事業者で、ラジオ、テレビとも複数の公用語での放送を実施している。

電波

Ⅰ 監督機関等

1 監督機関

ルワンダ公共事業規制庁(RURA)

(通信/Ⅰの項参照)

2 標準化機関

ルワンダ標準化委員会(RSB)

Rwanda Standards Board

Tel. +250 252 582945
URL http://www.rsb.gov.rw
所在地 KK 15 Rd, 49, PO Box: 7099 Kigali-KicuKiro, RWANDA
幹部 Raymond MURENZI(委員長/Director General)
所掌事務

「2013年政府令第50号(Government Legislation N° 50/2013)」に基づき設立された公的機関である。産業製品の標準策定を実施する。

Ⅱ 電波監理政策の動向

1 電波監理政策の概要

「2016年法律第24号」)第81条に基づき、RURAは、周波数の管理責任を有する単独の機関として、以下を実施する。

軍が使用する特定の周波数に関しては、RURAの管理外とする(第80条)。

また、安全保障、国家主権、公衆衛生、国際規約に関連する周波数管理について、通信担当省が省令を公布する(第21条)。

2 無線局免許制度

周波数免許の付与はRURAが所管する。規制機関は、国家周波数分配表に従い、無線通信免許と提供される業務種別を定め、一般公開する。

「2016年法律第24号」第85条「無線スペクトルの分配手続(Procedures for Allocation of Rights to Radio Spectrum)」により、RURAが、以下に関する方法に関して、周波数の利用の権利の割当手続と免許料を定める。

周波数の移譲は、文書形式によるRURAの事前承認なしには行えない。規制機関が周波数の移譲を承認した場合、当該周波数の利用に関する使用条件が改めて課される。また、割当後に利用されていない周波数に関して、免許人はこれを売却することはできず、当該周波数をRURAに返還することとされている。

免許不要局は、電気通信サービスの提供に関する免許不要な周波数の利用に関する規則(Regulations on the Use of Unlicensed Frequency Spectrum for the Delivery of Telecommunication Services)」において認められており、規制委員会に対し所定の宣言(Declaration)手続を行うことで無線サービスを提供できる。公衆サービスを提供しないWLANのほか、空港内、ホテル、ショッピングセンター、インターネットカフェで利用される無線ネットワークは、宣言手続なしに提供することができる。また、2.4GHz帯及び5GHz帯の免許不要帯でWLANデバイスを使用する場合、干渉回避ための技術要件を順守しなければならない。

3 電波利用料制度

RURAは、「2016年法律第24号」第52条に基づき、免許申請、免許発行、免許継続、免許更新に関して料金を徴収する。

4 電波の安全性に関する基準

2009年6月に、「300GHzまでの電磁界への人体ばく露に関するガイドライン(Guidelines for Limiting Human Exposure to Electromagnetic Fields up to 300 GHz)」が、RURAにより発行されている。ルワンダにおける電磁界へのばく露に関する人体への制限値は、国際非電離放射線防護委員会(International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection:ICNIRP)の「時間変化する電界、磁界及び電磁界によるばく露を制限するためのガイドライン(300GHzまで)(Guideline for Limiting Exposure to Time-varying Electric, Magnetic, and Electromagnetic Fields(up to 300GHz))」(1998年)に準拠している。

Ⅲ 周波数分配状況