国会衆議院 総務委員会議録

平成13年6月15日(金曜日)

○重野安正君
 次にですね、地方分権を担う行財政基盤の問題、特に人的基盤について伺いますが、とかくですね、中央省庁の職員は優秀で、自治体職員は云々と、こういうふうな話がちらちらと耳に入ってくるわけです。あるいは、そういうふうな見方が底流に依然あるように思われます。私は、そうではなくてですね、むしろ、自治体職員は地域に暮らして、自治行政を担う地方自治体の職員の現実に根ざした創意あるいは創意性・自発性、そういうものは優れたものがあると私は認識するんでありますが、大臣の自治体の職員観、お聞かせいただければと思います。

○片山総務大臣
 確かに、ちょっと前までは、国の職員が一番優秀で、その次が都道府県の職員で、市町村職員が一番下だというような固定観念があったと思いますね。しかし、最近はそうでもないんですね。私も県庁その他におったことがありますけれども、いやいやびっくりするような優秀な人が最近は入ってきたりしておりますし、また、研修の機会が飛躍的に増えてますしね、それからこのIT時代ですから、情報が地方におっても、考え方一つ、工夫一つで、瞬時に取れるようになっておりますしね、私は、いっぺんね、ちゃんとレベルを調べてみたらいいと思っているんですよ。いや本当に、どういう方法があるのかよく分かりませんけどね。そういう意味では決して遅れてないんで。今までは中央が情報を独占していたんですよ、中央の役所が。都道府県がその次で、市町村は情報がなかったんですね。ところが今のこのIT時代は本当に距離と時間がなくなるんで、地方でも瞬時に色んな情報が取れるし、知的鍛錬の機会も増えておりますからね、是非そういう意味で市町村にも頑張ってもらいたいと思います。ただ、問題は市町村が小さいとね、職員の数が小さいんですよ。そうすると一人が何役もやるんですよ。そうすると専門家になれません。一人が三役も四役もやっていると。そういう意味で規模が大きくなれば、職員のグロスが増えますから、総体が増えますから、そういう中で、専門性も養われるし、また同時に、広くなるだけゼネラル的な能力も増えてくるので、そういう意味ではやっぱり人的基盤の養成という意味では合併の方がそういうことに促進する効用があると、こういうふうに思っているわけであります。


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