国会参議院 予算委員会議録

平成13年11月14日(水曜日)

○長谷川 清君
  道州制という問題について、国家の構造をどうするかという大きなテーマですからこういう問題についてのメリットやデメリットやそういう議論何も聞こえておりません。これについて、総理並びに片山大臣、お願いします。  

○片山総務大臣
  今の府県制度どうするか、道州制なり連邦制をね、日本に導入したらいいと、昔から大変な議論ありますね、今は一番国民に身近な自治体の市町村をですね、強化することがまず先決だと、そこで今、市町村合併を一生懸命やっているわけです。明治の大合併というのが明治の21年から22年にありましてね、7万1千の市町村が、1万5千になったんですよ。近代国家になるのに、市町村をですよ、まず、末端の行政組織として強くしよう、戦後の昭和の大合併が28年から30年のはじめまで、このとき約1万あった市町村を4千にしたんです。これは戦後の自治制度が変わって市町村に小学校はもとより新制中学校までやってもらおう、人口8千にしよう、そこで今回は平成の大合併で21世紀は市町村中心の仕組みにしないといけないですから、介護をはじめとする福祉や環境や都市計画やあるいは産業振興や、そういうことで今、与党が1000と言われるもんですから、3224ある市町村を1000にしようと、こういうことで頑張っておりましてね、なかなか簡単にいきません。いきませんができるだけ努力します。その結果、仮に市町村合併が大々的に終わればね、次は府県制度だろう、道州にするのか、連合にするのか、府県合併にするのか、これはいろんな選択肢がありますが、いずれにせよ国と市町村はなくてはなりませんけど、中間は私はいろんな形があってもいいと思う。ブロック型の道州制にして、首長は公選にして、いろんな権限を与えて、こういうことを考えることが21世紀の国造りかなということを思っておりますが、これは次の段階として議論させていただきたいと思います。

○小泉 総理大臣
  私は道州制の議論も非常に興味を持ってるんですが、その前に今片山大臣が言われましたように、市町村合併を今促してるんですね。この問題と府県制度、江戸時代には幕藩体制、幕府が強大な権限をもっているにもかかわらず、各藩にそれぞれ大きな権限を与えておりました。そういうことから、戦後、市と県と国という三段階構造に分かれております。この問題どう手入れるか。道州制導入した場合に、どの地域が道と州なのか。ブロック制ですけども、こういう場合には国との役割とその道州制との役割、こういう問題もありますので今後大いに議論を深めていただきたい。まずは市町村合併、これを促進することにいかに努力することであって、片山大臣も苦心されておりますので、広域行政、市町村の権限を拡大していくという面において、当面は市町村の合併を促進して、そしてまた、国の権限というものも、できるだけ地方に与えていく、権限も財源も人材も地方に与えていくという方向を進めていきたいと思っております。

○長谷川 清君
  方向性は正しいと思います。ニュージーランドでも一つの都市を50万という人口、これが快適だと、成功しています。もし、日本に当てはめれば、最終は300に集約できる。そういう意味で全体が道州制になっていけば 年間で30数兆円のいわゆる合理化ができる。真剣にいろんなものを国民にわかるように、行き着く先はどういう方向にいっておるか、これは大事だと思います。


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