地方財政の現状

平成19年度決算の概況

厳しい財政状況の中、大幅な歳出削減（8年連続の減少）

1. 歳出：歳出削減の継続

歳出総額は8年連続減少の89兆1,476億円。
児童手当制度の拡充や障害者自立支援法の本格施行等の歳出増要因が多い中で、職員給（対前年度比1.5％減）、投資的経費（同6.2％減）等について大幅な歳出削減。

2. 歳入：歳入の減少

歳入総額は8年連続減少の91兆1,814億円。
地方税（対前年度比10.3％増）等が増加する一方、地方譲与税（同80.8%減）、地方交付税（同5.0％減）、地方特例交付金等（同61.8％減）が減少。

3. 財政構造の弾力性：経常収支比率は社会保障関係経費等の増加により過去最も高い

財政構造の弾力性

4. 普通会計が負担すべき借入金残高の推移：依然として高い水準

普通会計が負担すべき借入金残高の推移
（注1）
企業債現在高（普通会計負担分）は、決算統計をベースとした推計値である。
（注2）
地方債現在高は、特定資金公共投資事業債を除いた額である。
　

決算規模

決算規模は、歳入における地方交付税及び地方特例交付金等の減少、歳出における職員給及び普通建設事業費を中心とする投資的経費等の減少により、歳入、歳出ともに8年連続で減少しています。

決算規模
　

決算収支

実質単年度収支、単年度収支ともに赤字になっています。

区分 決　算　期 赤字の団体数
19年度 18年度 19年度 18年度
実質単年度収支 △137億円 4,239億円 899（1,586） 750（1,446）
単年度収支 △1,613億円 2,204億円 1,024（1,723） 768（1,445）
実　質　収　支 1兆3,597億円 1兆5,245億円 25　（26） 25　（27）
（注1）
実質単年度収支：単年度収支に、財政調整基金への積立額及び地方債の繰上償還額を加え、財政調整基金の取崩し額を差し引いた額
単年度収支：当該年度の実質収支から前年度の実質収支を差し引いた額
実質収支：歳入歳出差引額から翌年度に繰り越すべき財源を控除した額
（注2）
赤字の団体数は、一部事務組合及び広域連合を含まず、（　）内は、一部事務組合及び広域連合を含む団体数。
（注3）
平成19年度の赤字の団体には、打切り決算により赤字となった1町村が含まれており、平成18年度の赤字の団体には、打切り決算により赤字となった1一部事務組合等が含まれている。