4 放送サービス (5)ケーブルテレビ ケーブルテレビの加入契約数は着実に増加  ケーブルテレビは、地上系テレビジョン放送の難視聴解消のための再送信を中心とした補完的なメディアとして誕生したが、近年では、衛星放送の番組の再送信や自主制作番組の放送を行う大規模な施設が増加しており、ケーブルテレビのサービスは多様化してきている。   1)施設数  平成12年度末現在、ケーブルテレビの施設総数は、7万2,698(対前年度比3.0%増)である。これを規模別にみると、許可施設数は1,920(同1.0%減)、届出施設数は3万7,409(同2.9%増)、小規模施設数は3万3,369(同2.9%増)となっている。また、業務別にみると、自主放送を行う施設数は946(同3.9%減)、再送信のみを行う共聴施設数は7万1,752(同3.1%増)となっている(図表1))。   2)加入契約数  平成12年度末現在、加入契約総数は1,870.5万契約(対前年度比6.0%増)、このうち自主放送を行うものの加入契約数は1,047.6万契約(同10.6%増)となっており、どちらも着実に増加している。この自主放送を行う施設の契約数については、平成10年度に初めて総契約数の5割を超えた(図表2))。  これを規模別にみると、引込端子数が501以上の比較的規模の大きな施設(許可施設)の契約数が増加している。総契約数に占める割合も年々増加し、12年度には総契約数の67.6%を占めている(図表3))。  このほか、ケーブルテレビをめぐる動向としては、単独のケーブルテレビ事業者が複数の施設を運営し、広域的な事業展開を行うMSO(Multiple System Operator)化に進展傾向が見られる。また、ケーブルテレビのネットワークを用いて、インターネット接続サービスやCATV電話等の通信サービスを提供するフルサービス化が進んでおり、第一種電気通信事業の許可を取得しているケーブルテレビ事業者は、平成11年度末では145事業者であったが、平成12年度末には242事業者となっている。   今後は、更にケーブルテレビを高度化するために、基幹網の光ファイバ化やフルデジタル化が進展していくこととなる。 図表1) ケーブルテレビ施設数の推移 図表2) 自主放送を行う施設の契約数の推移 図表3) 施設規模別にみた加入契約割合の推移