(3)時間帯・通信時間別通信 −ISDN通信モードの通信時間は深夜がピーク (1)時間帯別の通信状況  平成12年度における固定系通信及び移動系通信の時間帯別通信状況について、概要は下記のとおりである。 1)固定系通信の時間帯別通信回数  固定系通信全体の時間帯別通信回数は、東・西NTT事務用の傾向が全体に反映されている。東・西NTT事務用は12時から13時までの時間帯を除き、9時以降18時までの日中の時間帯において通信回数が多い。他方、東・西NTT住宅用では18時以降の時間帯の通信回数が多く、18時から21時にピークが生じている。また、ISDN通話モードは、東・西NTT事務用の傾向とほぼ類似しており、事務用の利用が多いことがうかがえる。ISDN通信モードは他の固定系通信と比較して時間帯による通信回数の変化が少ないことが特徴となっている(図表1))。 2)固定系通信の時間帯別通信時間  固定系通信全体の時間帯別通信時間は、通信回数が事務用の傾向が強く反映されていたのに対し、住宅用の傾向が全体に反映されている。東・西NTT住宅用の通信時間は夜間、なかでも20時以降に著しく増加しており、23時から24時にピークが生じている。他方、東・西NTT事務用は通信回数と同様、12時から13時までの時間帯を除く日中時間帯において通信時間が長い。また、ISDN通話モードは、通信回数同様、東・西NTT事務用の傾向と類似している。ISDN通信モードは23時以降の深夜にピーク生じており、特徴的な傾向を示している(図表2))。これはインターネットの利用が深夜の時間帯に行われていることが要因の一つとして考えられる。 3)移動系通信の時間帯別通信回数  移動系通信の時間帯別通信回数は、加入電話と同様、朝の7時から10時にかけて急速に利用が増加しているが、12時から13時の時間帯に減少がみられない点に特徴がみられる。また、事務用加入電話の通信回数が18時以降急速に減少しているのに対し、携帯電話の通信回数は17時から19時の間にピークが生じている。さらに、PHSは19時以降も減少が緩やかであり21時から23時に再度ピークが生じている(図表3))。 4)移動系通信の時間帯別通信時間  住宅用加入電話が20時から22時頃にピークが生じているのと同様、移動系通信においても携帯電話・PHSともに23時から24時の間にピークが生じている(図表4))。 (2)通信時間別通信回数  一通信当たりの通信時間の分布状況についてみると、加入電話全体及び携帯電話では30秒以下の通信が全体の約40%と大半を占めている。他方、PHSでは10秒以内で終了する通信の割合が圧倒的に多く、0〜20秒の通信が全体の50%以上を占めている(図表5))。これはPHSの利用において、通信時間の短い文字メッセージ通信の割合が高いことが要因一つとして考えられる。 図表1) 固定系通信の時間帯別通信回数 図表2) 固定系通信の時間帯別通信時間 図表3) 移動系通信の時間帯別通信回数 図表4) 移動系通信の時間帯別通信時間 図表5) 通信時間別通信回数