8 超高速フォトニック・ネットワーク技術に関する研究開発 −ネットワークの端から端までのすべての情報伝送処理を光領域で高品質・効率的に行う技術について研究開発を推進  高度情報通信社会における超高速ネットワークの実現のためには、幹線系・アクセス系のネットワークのみならず、インターネットの端から端までのすべての情報伝送処理を光領域で高品質・効率的に行う技術が必要であり、e-Japan重点計画や総合科学技術会議における平成14年度の科学技術に関する予算・人材等の資源配分方針においても、フォトニック・ネットワークの技術開発の推進が期待されているところである。  このような全ネットワークの光化に取り組む方策を調査するために、郵政省(現総務省)では平成12年3月に「フォトニック・ネットワークの研究開発の在り方に関する調査研究会」を開催し、同年6月に、フォトニック(光化)ネットワークに関する研究開発について、その現状、開発動向、将来展望、取り組むべき研究開発課題や研究開発方策等を示した報告書を取りまとめた。これを受け、平成12年度から通信・放送機構において産学官の研究者を結集し、バックボーンネットワークの高速・広帯域化に関する技術、光スイッチング、光ネットワーク運用に関する技術、光領域におけるルーティング技術等の研究開発を実施したところである(図表)。  平成13年度からは、次の研究開発を実施している。 1)幹線系フォトニック・ネットワーク技術1本の光ファイバに数千の信号を同時に送ることができる超高密度波長分割多重技術(スーパーDWDM)等 2)アクセス系フォトニック・ネットワーク技術アクセス系ネットワークの超高速化・高品質化を実現するための、スーパーDWDMに対応した光スイッチング技術等 3)インターネットノード全光化技術インターネットの全光化・高速化を実現するための、IPパケット処理にまで光技術を適用した超高速光波長ルーティングや超高速IPカットスルー技術等 図表 インターネットにおける情報伝送機能の光化イメージ