12 ネットワークセキュリティ基盤技術の開発 −健全な高度情報通信ネットワーク社会の進展に向けて  現在、産業や政府の活動の多くはコンピュータシステムに依存しており、情報化・ネットワーク化の進展は更に加速すると見込まれている。それに伴い、いわゆるハッカーによるコンピュータへの侵入やコンピュータ・ウイルス問題をはじめとする様々な問題が発生しており、情報セキュリティ対策の必要性が高まっている。  このような中、平成12年1月の情報セキュリティ関係省庁局長等会議において「ハッカー対策等の基盤整備に係る行動計画」が策定され、各省庁がセキュリティ関連技術の研究開発を推進することが提言された。また、平成13年3月にIT戦略本部で決定された「e-Japan重点計画」においては、具体的施策として情報セキュリティに関する基盤技術の研究開発の推進について提言された。  これを踏まえ、総務省では平成13年度より、1)ネットワーク系セキュリティ技術(ネットワークを制御、運用及び管理する上で必要となるセキュリティ技術の開発)、2)アクセス系セキュリティ技術(サービス不能化攻撃、ウイルス攻撃等による外部からの侵入の検知・防御に必要となる技術の開発)、3)流通情報(コンテンツ)系セキュリティ技術(ネットワークを流通するコンテンツ自身の真正性保証、改ざん防止等の技術の開発)、4)セキュリティ共通要素技術/評価・検証(暗号技術等のセキュリティの要素技術や擬似攻撃等によるセキュリティの評価技術の開発)の4分野からなるネットワークセキュリティ基盤技術の研究開発を実施している。 図表 ネットワークセキュリティ基盤技術のイメージ