2 専門的なIT人材の育成 4割の企業で、情報通信ネットワークの運用・管理者が不足 1 企業におけるIT人材の必要性  電子商取引や各種情報システムの導入等、企業活動においてITの利用が普及・高度化することに伴い、ITを活用できる人材の育成及び確保は、企業活動において競争力を維持する上で重要性を増している。  運用・管理者の人材不足については、42.0%の企業が、情報通信ネットワークの利用上の問題点(情報通信ネットワークを利用していない企業については、利用を妨げる問題点)として認識している(図表1))。企業における従業員のIT教育の実施状況については、「外部のIT関連教育・研修プログラム」が25.3%、「社内のIT関連教育・研修プログラム」が21.2%と多い(図表2))。しかし、従業員のIT教育を「行っていない」企業が、42.6%と最も多い。 図表1) 企業における情報通信ネットワーク利用上の問題点 図表2) 企業における従業員のIT教育の実施状況 2 大学等における専門的なIT人材の育成  専門的なIT人材に対するニーズに応え、我が国の国際競争力を維持・強化していくためには、大学教育においても高度で専門的な知識や技術をもった人材を育成していくことが求められている。文部科学省の調査によると、平成14年4月現在で、情報の語を有する学部については、83大学が86設置している。また、情報の語を有する学科については、261大学が408設置している。  IT関連の修士・博士号取得者数は、平成13年度において、それぞれ14,808人、1,663人となっている(図表3))。 図表3) IT関連の修士・博士号取得者数の推移