7 国際的なデジタル・ディバイドの状況 世界人口の15.8%の高所得国に、インターネット利用者の68.7%が集中  諸外国における情報通信の普及状況を比較すると、高所得国と低所得国の間で顕著な格差が存在しており、国際的な情報通信の利用格差(国際的なデジタル・ディバイド)の是正は大きな課題となっている。  2002年において、高所得国(国民1人当たりGNI(国民総所得(注))が9,076ドル以上の国)の人口は世界全体の15.8%に過ぎないが、世界の固定電話回線数の51.5%、移動電話加入数の54.9%、インターネット利用者数の68.7%が高所得国に集中している(図表[1])。 図表[1] 世界の所得グループ別※人口・固定電話回線数・移動電話加入数・推計インターネット利用者数の比率(2002年)  他方、低所得国(国民1人当たりGNIが735ドル以下の国)の人口は、全世界の39.6%を占めるが、固定電話回線数においては6.3%、移動電話加入数においては3.6%、インターネット利用者においては5.2%を占めるに過ぎない状況にある。  また、1人当たりGNIと固定電話回線数、移動電話加入数及びインターネット利用者数の人口比には、高い相関関係がある(図表[2])。 図表[2] 1人当たりGNIと人口100人当たりの回線数等との関係(2002年) (注)国内総生産(GDP)に外国からの純要素所得を加えたもの