コラム2 地域コミュニティにおけるICTの利活用事例 1 インターネット市民塾  富山県や市町村、企業、大学が参加した任意団体である富山インターネット市民塾推進協議会が運営するインターネット市民塾では、利用登録すれば誰でも講師になって講座を開くことができ、また誰でも生徒になって受講できるeラーニング基盤を提供している。これにより、自然科学に関するもの、文化芸術に関するもの、ビジネスに関するものなど幅広い分野の講座が市民講師によって開講されており、講座の中には、スクーリングや現地体験等と組み合わされたものもある。平成15年度の開催講座数は91講座、利用者数は100,771人に上っている(図表[1]、[2])。 図表[1] インターネット市民塾の開設講座例 図表[2] インターネット市民塾の利用状況 2 岡山市電子町内会  岡山市においては、市民情報化へ向けた取組として、電子町内会が形成されている。電子町内会は、市と町内会長との情報伝達や町内会長相互の意見交換等を行うための「岡山市・町内会長連携システム」と、町内会員相互の情報交換等に利用される「電子町内会システム」から構成される。  電子町内会システムの会員専用ページには、行事予定や施設予約のできる「カレンダー機能」や、電子掲示板や会議室といった町内のコミュニケーションをはかる「e交流機能」、アンケートやパブリックコメントを作成・実施できる「e御意見機能」等がある。  電子町内会システムは、例えば、町内の公園にある桜の木に毛虫が大量発生していることを町内の人が電子掲示板に書き込み、それを見た町内会衛生担当の人が書き込み当日に殺虫剤で駆除するといったように、地域コミュニティにおける課題の早期解決にも役立っている(図表[3]、[4])。 図表[3] 岡山市電子町内会の事例 図表[4] 岡山市電子町内会の会員数の推移