(4)VOD(ビデオ・オン・デマンド) 家庭へのブロードバンドの普及に伴い、VODサービスが立ち上がり 1 VOD市場の動向  ビデオ・オン・デマンド(VOD:Video on Demand)とは、ブロードバンド回線を利用し、家庭のテレビにセットトップボックス(STB:Set Top Box)を接続することで、好きなときに好きな映画などを高画質で視聴できるサービスである(注)。  家庭へのブロードバンドの普及により映像情報を提供しやすくなったことを受け、平成15年頃からVODサービスを提供する事業者が増加している(図表[1])。 図表[1] 主なVODサービス提供事業者(8社)の状況 (平成17年3月時点) 2 VODサービスの利用実態、今後の利用意向  インターネット利用者に対してVODサービスを知っているか聞いたところ、「知っている」とした人は11.3%にとどまっており、サービスの認知率は低い状況にあるが(図表[2])、今後の利用意向については「現在利用していないが、利用したい」が46.2%と高くなっている(図表[3])。 図表[2] VODの認知率 図表[3] VODサービスの利用意向  VODサービスを実際に利用している者(185人)に対して、VODサービスの利点や不満点、満足度、利用継続意向について聞いたところ、VODサービスの利点としては、「レンタルビデオ店に出向く必要がない」(43.2%)が最も多く、次いで「コンテンツが豊富」(35.1%)、「貸出中で借りられないことがない」(23.2%)となっており、不満点としては「利用料金が高い」(48.1%)が最も多く、次いで「画面の立ち上がりや切替えが遅い」(21.1%)、「コンテンツが少なく、陳腐」(20.0%)となっている(図表[4])。また、VODサービスの満足度は「大変満足/満足」が41.1%と「大変不満/やや不満」(25.4%)を上回っており(図表[5])、利用継続意向は「利用を継続したい」が52.5%となっている(図表[6])。 図表[4] VODサービスの利点・不満点(複数回答) 図表[5] VODサービスの満足度 図表[6] VODサービスの利用継続意向  VODサービスの利用者の満足度が高いこと、未利用者の今後の利用意向が高いことから考えると、今後、VODサービスの普及が進むものと予想される。 (注)パソコンでビデオを再生するストリーミングサービスもVODに含むことがあるが、ここでは、テレビで視聴するVODサービスのみを対象としている