(3)属性別携帯インターネット利用格差の現状 すべての属性で利用が進む 1 携帯インターネット利用格差の現状  平成16年末の携帯インターネット利用率(注1)は、利用者の世代、性、都市規模、年収のほぼすべての属性で平成13年末と比べて上昇している。  13歳から49歳では6割以上の利用率があるのに対し、50歳から59歳では45.8%、60歳以上では13.4%と年齢が上昇するとともに利用率は減少し、依然として格差が残っている。  性別及び都市規模別の携帯インターネット利用率は、男性よりも女性が低く、都市規模が小さくなるにつれて利用率が低くなる傾向がある。  収入別の携帯インターネット利用率(世帯の年収で世帯構成員の利用率を比較)については、年収による格差は拡大している(図表[1])。 図表[1] 属性別携帯インターネット利用率 2 携帯インターネット利用格差の要因  携帯インターネットの利用には、世代、性、都市規模、年収の各要因により格差が存在している。この4つの要因が、携帯インターネット利用/未利用に与える影響の大きさを比較するために、分析を行った(注2)。  その結果、平成16年末において、携帯インターネットの利用/未利用に最も大きな影響を及ぼしている要因は、世代(注3)である。特に「年齢が20〜29歳」(影響度1.06)、「年齢が30〜39歳」(影響度0.90)、「年齢が40〜49歳」(影響度0.63)という属性は携帯インターネット利用に最も大きな影響を及ぼしている。逆に、携帯インターネット利用に最も大きなマイナスの影響を与えているのは、「年齢が60歳以上」(影響度−1.38)という属性であり、高齢になるほど、携帯インターネットを利用しない傾向にある(図表[2])。 図表[2] 各属性が携帯インターネット利用/未利用に与える影響度 (注1)ここでの携帯インターネット利用率は、各属性の調査対象者全体に占める携帯インターネット利用者の比率 (注2)上記は、携帯インターネット利用/未利用について、要因別の属性を同一基準で分析するため、携帯インターネット利用・未利用を被説明(外的基準)変数とし、「世代別」、「性別」、「都市規模別」及び「世帯年収別」の4要因21属性(各属性450サンプル)を説明変数として、数量化II類で解析した (注3)影響度の最大値と最小値との差が他の要因(性、都市規模、世帯年収)と比較して最も大きい(2.44)ことから説明される