(5)国際的なデジタル・ディバイドの状況 世界人口の15.6%の高所得国に、インターネット利用者の65.2%が集中  諸外国における情報通信の普及状況を比較すると、高所得国と低所得国の間で顕著な格差が存在しており、国際的な情報通信の利用格差(国際的なデジタル・ディバイド)の是正は大きな課題となっている。  2003年において、高所得国(国民1人当たりGNI(国民総所得(注))が9,076ドル以上の国)の人口は世界全体の15.6%に過ぎないが、世界の固定電話回線数の48.2%、移動電話(携帯電話及びPHS等)加入数の50.8%、インターネット利用者数の65.2%が高所得国に集中している(図表[1])。 図表[1] 世界の所得グループ別※人口・固定電話回線数・移動電話加入数・推計インターネット利用者数の比率(2003年)  他方、低所得国(国民1人当たりGNIが735ドル以下の国)の人口は、全世界の40.4%を占めるが、固定電話回線数においては6.8%、移動電話加入数においては5.3%、インターネット利用者においては5.6%を占めるに過ぎない状況にある。  また、1人当たりGDPと固定電話回線数、移動電話加入数及びインターネット利用者数の人口比には、高い相関関係がある(図表[2])。 図表[2] 1人当たりGDPと人口100人当たりの回線数等との関係(2003年) (注)国内総生産(GDP)に外国からの純要素所得を加えたもの