2 付加価値額 平成15年における情報通信産業の付加価値額は対前年比9.6%増の69兆円 1 情報通信産業の実質GDP(付加価値額)  我が国の情報通信産業の実質GDP(注1)(売上高−中間投入額)は、平成15年に69兆円(対前年比9.6%増)となり、復調を示している。また、我が国全体の実質GDP(注2)に占める割合も12.6%と、着実に増加している(図表[1])。さらに、平成7年から15年にかけての我が国全体の実質GDPの年平均成長率が1.2%増であったのに対し、情報通信産業の実質GDPの年平均成長率は7.8%増であり、情報通信産業は非常に高い成長を遂げている。 図表[1] 情報通信産業の実質GDPと全産業に占める割合の推移  なお、米国においても、我が国同様に情報通信産業の実質GDPは2003(平成15)年において復調を示している。また、韓国については、1999(平成11)年以降、急速に成長を続けている(図表[2])。 図表[2] 日米韓における情報通信産業の実質GDPの推移(平成7年を100として指数化) 2 産業別実質GDP  情報通信産業の実質GDPは他産業と比較すると、平成8年に建設、10年に卸売を上回り、平成10年以降、情報通信産業は、実質GDPにおいても最大規模の産業となっている。また、平成7年から15年にかけての年平均成長率が最も高い産業は情報通信産業であり、7.8%の伸びとなっている(図表[3])。 図表[3] 産業別実質GDPの推移 3 情報通信産業における部門別実質GDP  情報通信産業における部門別実質GDPにおいて、平成15年に最も大きい部門は通信業(約17兆円)であり、情報通信関連製造業(約16兆円)がこれに次いでいる。また、平成7年から15年にかけての年平均成長率が最も高い部門は情報通信関連製造業(16.0%)であり、情報サービス業(9.6%)がこれに次いでいる(図表[4])。 図表[4] 情報通信産業における部門別実質GDPの推移 (注1)当節における実質付加価値額(GDP)は平成7年価格基準(固定基準年方式)。情報通信産業のGDPの推計は、「情報通信産業連関表」の粗付加価値額から家計外消費支出を差し引いて推計。また、産業別のGDPは、「国民経済計算」(内閣府)の「経済活動別の国内総生産・要素所得」のデータを引用 (注2)平成15年における我が国全体の実質GDPは約546兆円