第9節 国際戦略の推進 1 国際政策の推進 (1)アジア・ブロードバンド計画の推進 アジアにおけるブロードバンド環境整備の推進  アジア地域のブロードバンド環境の整備に向けた行動計画として、総務省は平成15年3月、e-Japan重点計画-2002及び経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002に基づき、関係府省とともにアジア・ブロードバンド計画を策定した(図表)。本計画は、e-Japan戦略II、e-Japan重点計画-2004等においても着実に推進することとされている。 図表 アジア・ブロードバンド計画(概要)  これまでに、アジアの9か国・地域との間で本計画推進に関する協力取決め等を締結したほか、日中韓の間ではICT8分野の協力に関する取決めについて合意した。また、これらに基づき、各種研究開発プロジェクト、人材育成施策や政策対話等を実施している。  また、官民の強力な連携の下に本計画に基づく取組を加速するために、平成16年3月から、「アジア・ブロードバンド推進会議」を開催している。同年8月には、重点的に推進すべき分野、重点分野における具体的施策等について「2005年度までに案件形成すべき施策」及び「2005年度までに実施または着手すべきプロジェクト」が示され、現在これらに基づき案件形成、施策の実施を推進している。  さらに、平成16(2004)年12月に発生したスマトラ島沖大地震及びインド洋津波災害を受け、国連防災世界会議等において我が国等を中心として「インド洋における津波早期警戒メカニズム」の構築について積極的に貢献することとされたことを踏まえ、当該地域においてその防災情報を地域の住民に迅速かつ効果的に知らせる情報通信システムの構築支援に貢献することとしている。  具体的には、我が国の防災行政無線や津波警報等の放送システムの必要性・有用性を国際会議や二国間政策対話等を活用し各国へ啓発するとともに、各国の通信・防災担当主管庁との連携を強化し、各国の情報伝達システム構築のための計画策定や案件形成を促進することとしている。