4 企業間取引のネットワーク化(企業間(B2B)電子商取引)  企業間(B2B)電子商取引の市場規模は2004年で102兆6,990億円と推計され、電子商取引化率は14.7%、1998年(8兆6,200億円)と比較しておよそ12倍となっている。  ネットワークを利用した企業間取引における近年の特徴としては、これまでは電子データ交換(EDI17:Electronic Data Interchange)と呼ばれる標準的な規格に基づき専用線を用いて1対1で行われるものが主流であったが、企業向けネット販売サイトやネット調達、複数の企業が参加するeマーケットプレイス等インターネット技術を利用した取引が拡大している点が挙げられる18。企業間取引においてインターネット技術の利用が進むことにより、これまで取引がなかった企業とも取引を行うことが容易となり、取引の範囲が拡大するとともに、中間財取引の効率化が進むと考えられる。なお、企業間取引における2004年のEDIの利用率は27.5%、インターネットの利用率は48.1%となっている19。 図表1-12-14 B2B-ECの市場規模(狭義)及び電子商取引化率(狭義)の推移 17 「異なる組織間で、取引のためのメッセージを、通信回線を介して標準的な規約(可能な限り広く合意された各種規約)を用いて、コンピュータ(端末を含む)間で交換すること」をEDIという。EDI推進協議会ホームページを基に記述  (http://jedic.ecom.jp/edi/about.html) 18 この理由としては、ネットワーク等のコスト削減を目的としたIP化の場合と受発注指示にとどまらず商品情報に係る企業間連携等を通じた全体最適を目的として回線速度の高速化とシステムの刷新まで含めたIP化の場合がある。(「電子商取引に関する実態・市場規模調査」) 19 経済産業省「平成16年情報処理実態調査」。なお、資本金規模が大きくなるほど利用する企業も多くなる傾向がある