(4)暗号技術の安全性評価と高度化の推進 「暗号評価プロジェクト(CRYPTREC)」  ネットワークを利用した社会経済活動において不可欠な情報セキュリティを確保するためには、客観的にその安全性が評価され、実装性に優れた暗号技術を採用することが重要である。そこで、平成13年度から開始された総務省及び経済産業省が共同で開催する「暗号技術検討会」と、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)及び独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が共同で開催する「暗号技術評価委員会」の両研究会による暗号評価プロジェクトCRYPTREC (Cryptography Research and Evaluation Committees)において、平成15年2月に暗号技術を公募の上、客観的に評価し、安全性及び実装性に優れた暗号技術をリスト化し、「電子政府における調達のための推奨すべき暗号のリスト」(電子政府推奨暗号リスト)が決定された。これを踏まえ、各府省は情報システムの構築に当たり暗号を利用する場合には、可能な限り電子政府推奨暗号リストに掲載された暗号の利用を推進している。  その後、「暗号技術評価委員会」に代わり、図表3-4-8のとおり、「暗号技術検討会」の下に「暗号技術監視委員会」と「暗号モジュール委員会」が設置され、現在に至っている。  CRYPTRECでは平成18年も引き続き、電子政府推奨暗号の監視、電子政府推奨暗号の安全性及び信頼性確保のための調査、研究、基準の作成等を行う。また、電子政府推奨暗号について、その危殆化が発生した際の取扱い手順及び実施体制の検討を進める。 図表3-4-8 CRYPTRECの体制図