(4)世界情報社会サミット(WSIS) 〜国連主催による初の情報通信関係のサミット〜 1 世界情報社会サミットの概要  世界情報社会サミット(WSIS:World Summit on the Information Society)は、ITU主導の下、国連の行事として、情報社会についての共通ビジョンの確立を図るとともに、そのビジョン実現等のための具体的方策等を検討することを目的としている。WSIS第1フェーズは、2003年12月にジュネーブ(スイス)において54か国の政府首脳、83人の情報通信大臣等、176か国、約2万人が参加して開催され、首脳レベルで情報社会に関する共通のビジョンの確立を図るとともに、そのビジョン実現等のための基本宣言及び行動計画を策定した。 2 WSIS第2フェーズ  2005年11月にチュニス(チュニジア)において第2フェーズが開催され、ジュネーブで採択された行動計画の具体的な実施方策やその体制、インターネットガバナンスの在り方及びデジタル・ディバイド解消に関するファイナンシングメカニズムの検討がなされた結果、チュニスサミット文書(チュニスコミットメント、情報社会のためのチュニスアジェンダ(以下、チュニスアジェンダ))が採択された(図表3-9-3)。  我が国としては、2005年5月にユビキタスネット社会に関するWSISテーマ別会合を日本で開催し、ユビキタスネット社会の実現に向けて想定される課題やその課題を解決するための具体的方策について提言をまとめるなど、WSIS第2フェーズに対しても積極的に貢献を行っている。 図表3-9-3 チュニスコミットメント・チュニスアジェンダの概要