(4)情報化投資とTFPの関係 平成7年から平成17年までの国内生産額の成長に対するTFP成長の寄与を産業別に見ると、卸売、運輸及び鉄鋼では寄与度が低下しているのに対し、情報通信産業、電気機械で寄与度が大きく伸びている(図表1-1-21)。図表1-1-21 産業別国内生産額成長に対するTFP成長の寄与 ここで、平成7年から平成17年までの10年間におけるICT投入の伸びとTFPの上昇との関連について製造業、サービス産業の別に見ると、製造業ではICT投入伸び率が高い産業ほどTFP成長率が高い傾向があるが、サービス産業ではICT投入の伸び率は製造業に引けをとらない水準であるものの、それが必ずしもTFPの上昇に結びついていないことが分かる(図表1-1-22、1-1-23)。図表1-1-22 ICT投入の伸びとTFPの上昇の関係(製造業)図表1-1-23 ICT投入の伸びとTFPの上昇の関係(サービス産業) このことは、サービス産業では、情報化投資が行われてもICTが有効に活用されず、ICTによるイノベーション効果が十分に実現していないことを示唆している。