5 情報通信産業の経済波及効果  産業の生産活動は、他の産業の財やサービスを中間投入財として利用することにより成り立つ。したがって、ある産業への追加的な需要は、当該産業にとどまらず、他産業の財・サービスの需要にも影響を及ぼし、他産業の生産活動をも活性化するという波及的な効果をもたらす。このような効果は「経済波及効果」と呼ばれる(図表1-1-46)。以下では、情報通信産業の経済波及効果について検討を行う。 図表1-1-46 情報通信産業の経済波及効果  情報通信産業の経済波及効果の高まりは、情報通信産業を含む全産業の生産活動を活性化することにより、経済成長にプラスの貢献をすることを意味する。つまり、ユビキタス化の進展によって、情報通信産業の需要が増加することは、情報通信産業だけでなく、情報通信以外の産業の成長にもつながることとなる。