(3)通信系ソフトの状況ア 通信系ソフトの市場規模 調査によると、「通信系ソフト」(インターネット、携帯電話を通じて流通するコンテンツをいう)の市場規模は、インターネット経由のコンテンツ流通が近年大幅に増加していることを反映して、8,000億円規模に達しており、平成14年と比べて2倍以上に市場が拡大している(図表2-4-6、2-4-7)。図表2-4-6 通信系ソフトの市場規模の推移図表2-4-7 ネットワーク配信市場の割合 また、ソフト種別で見ると、音楽ソフト、ゲームソフト等の通信化が進展しているソフトは市場規模も拡大している。また、通信系ソフトを流通段階別に見るとマルチユース市場の割合が大きくなっている。市場規模の内訳では、オンラインDBの市場規模が大きいため、テキスト系ソフトの全体に占める割合が高い(図表2-4-8)。図表2-4-8 流通段階別・ソフト形態別の構成比(平成17年)イ 通信端末別に見たソフトの利用状況 同調査で実施したアンケート調査によると、アンケート対象者の8割弱が有料コンテンツを利用したことがある。また有料コンテンツの利用を年代別に見ると、若年層において相対的に携帯電話端末を通じたコンテンツ利用が多いことが分かる(図表2-4-9)。図表2-4-9 有料コンテンツの利用経験(平成19年2月) 通信系ソフトの利用状況をソフト種別で見ると、パソコンでは映像系ソフトの利用が多い一方、携帯電話では、音声系ソフトの利用が多くなっている。 さらに、パソコンと携帯電話の別に見ると、パソコンについては、映像系ではオンラインゲーム(7.9%)、ビデオソフト(5.7%)の利用が多く、平均利用金額では、ビデオソフトが1,678円と最も高くなっている。また、その他のソフトも1,000円以上利用されているものが多い。音声系では音楽・楽曲の利用率が10.9%と高く、平均利用金額も800円を超えている(図表2-4-10)。図表2-4-10 パソコンインターネットによるソフト利用状況(平成19年2月) 一方、携帯電話については、映像系ではゲーム配信(11.8%)の利用が多くなっている。有料コンテンツ利用者での平均利用金額はすべて300円以上であり、なかでも携帯オリジナルの番組は515円と、最も高くなっている。 音声系では、着信音として使用するメロディの配信が15.6%、同じく歌曲の配信が14.0%である。昨年は、それぞれ20.4%、11.8%であったので、両者の差が縮まってきている。平均利用金額は、歌曲が400円を超え、メロディよりも高くなっている。 テキスト系ソフトでは新聞記事の利用率が2.5%で最も高くなっている。利用金額については、オンラインブック、オンラインコミック、ケータイ小説の順となっている(図表2-4-11)。図表2-4-11 携帯インターネットによるソフトの利用状況(平成18年2月)※ 「利用率」はアンケート対象者のうち有料コンテンツを利用した者の割合。「平均利用金額」は有料コンテンツを利用者の1人当たり利用額。「利用タイトル/サイト数」は1箇月にダウンロードしたコンテンツ数又は契約しているサイト数