(2)ICTベンチャーの人材確保・育成支援 ア 「ICTベンチャー人材確保ガイドライン」の策定  成長スピードの速いICTベンチャーが、次々に発生する経営課題に対処し、事業を拡大するためには、優秀な人材を確保する必要がある。しかしながら、ベンチャー企業には欲しい人材に報酬を払う資金も、採用活動に投じる時間的・人的資源も限られ、採用のノウハウはなかなか蓄積されないという状況にある。大企業が採用強化に動き、人材争奪戦が激化する中、総務省では平成18年6月より「ICTベンチャーの人材確保の在り方に関する研究会」を開催し、同研究会は平成19年2月に報告書を取りまとめた。同報告書には、人材確保を円滑に進めるための手引き集「ICTベンチャー人材確保ガイドライン」1が盛り込まれており、同ガイドラインは、上場前後のICTベンチャー18社の経営者へのインタビューや研究会構成員の知見に基づいて、ICTベンチャー経営者が人材の確保で困った/悩んだ際に、解決に向けたアクションを考えるヒントを整理している。同ガイドラインは、実際の採用プロセスに従い、 [1] 「採用すべきかどうか/どのような人材を求めるのか」 [2] 「どのように採用するか」 [3] 「入社後に当初の予定どおり活躍してもらうためにどうするか」 の3章から構成されている。 図表3-4-13 ICTベンチャー人材確保ガイドライン(目次) イ ICTベンチャーの経営人材育成の促進  総務省では、平成19年度以降の新たな取組として、ICTベンチャーの経営人材のうち、特に創業期から事業拡大期の経営者を対象に、事業計画の作成・見直しと、その遂行のための経営体制の確立を支援する研修プログラムを開発することとしている。また、起業家教育を実施している大学及びICTベンチャーと連携し、主に大学生を対象に経営・技術の双方に精通した人材を育成する教育プログラムを開発し、ICTベンチャー経営者及び経営層候補の人材育成を図ることとしている。 1 ICTベンチャー人材確保ガイドライン  http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/ict_venture/index.html  ※ 本ガイドラインに対する問い合わせ先:情報通信政策局情報通信政策課ニュービジネス担当(TEL:03-5253-5735)