(6)高速大容量衛星通信技術の研究開発 ア 超高速インターネット衛星(WINDS)  総務省では、アジア太平洋地域のデジタル・ディバイド解消、遠隔医療等に必要な高速通信の実現、国内外の大規模災害時の画像情報等の高速伝送、地上のインターネット網と相互補完する通信網の確立等を目的として、最大1.2Gbpsの高速衛星通信が可能となる超高速インターネット衛星(WINDS:Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite)の研究開発を文部科学省と連携して推進している。超高速インターネット衛星は平成19年度に打上げを予定している。衛星打上げ後は、衛星開発機関による基本実験のほか、衛星アプリケーション実験推進会議における審議結果を踏まえ、アジア・太平洋地域諸国との国際共同実験や災害対策関係機関による防災実証実験等、広く一般から募集した利用実験の実施を推進していくこととしている。 イ ヘリサットシステムの高度化  これまでは、ヘリコプターからのリアルタイム映像伝送は、地上受信局が設置されていない地域や、山間部等の障害物がある地域では困難であった。  消防庁と独立行政法人情報通信研究機構(NICT)では、NICTが開発したヘリコプター衛星通信システムと消防庁の消防防災通信ネットワークを用いて、平成18年9月に共同で実証実験を実施し、ヘリコプターから衛星に直接電波を送信する方法により、被災地の情報をリアルタイムに消防庁に送ることができることを確認した。今後、ヘリコプター搭載機器の小型化・軽量化が進むことにより、防災機関における普及が進むことが期待されている。