第2節 情報通信産業の成長と国際競争力の強化 1 情報通信産業の成長 (1)国内生産額  平成18年の情報通信産業の名目国内生産額は95.2兆円で全産業の9.8%を占めており、情報通信産業は、全産業の中で最大規模の産業である(図表1-2-1-1)。その推移を見ると、平成12年から平成16年までは減少傾向にあったが、平成17年以降は増加に転じた1(図表1-2-1-2)。全産業に占める割合の推移では、情報通信産業の割合は平成13年の10.5%をピークに若干の減少傾向にある。次いで、建設(6.6%)、卸売(6.1%)、輸送機械(6.0%)が比較的大きな割合を占めている(図表1-2-1-3)。 図表1-2-1-1 主な産業の名目国内生産額(内訳)(平成18年) 図表1-2-1-2 情報通信産業の名目国内生産額の推移(平成18年) 図表1-2-1-3 主な産業の国内名目国内生産額に占める割合の推移  一方、平成18年の情報通信産業の実質国内生産額は、前年比3.0%増の123.8兆円であった(図表1-2-1-4)。実質国内生産額は平成7年以降一貫して増加しており、平成7年から平成18年までの年平均成長率は5.2%であった。平成17年と比較すると、情報通信関連製造業(対前年比7.4%増)、研究(同6.0%増)が高い伸びを示している。主な産業の実質国内生産額の推移を見ても、情報通信産業は他の産業に比べて大きな伸びを示している(図表1-2-1-5)。実質生産額での成長に比べて名目生産額の成長が小さいことから、情報通信産業は他の産業に比べて価格低下の著しい産業であるといえる。 図表1-2-1-4 情報通信産業の実質国内生産額の推移 図表1-2-1-5 主な産業の実質国内生産額の推移 1 平成17年以前の値については、算出の元となるデータの確報値公表に合わせて再推計を行った。また、平成18年の値については、速報値