(3)視聴覚障害者向け放送の普及促進  総務省では、視聴覚障害者が放送を通じて円滑に情報を入手することを可能にするため、字幕番組及び解説番組等を制作する者に対し、その制作費の一部について助成を行っている。  また、平成9年には、平成19年までに、新たに放送する字幕付与可能な放送番組のすべてに字幕を付すことを目標とする「字幕放送普及行政の指針」を策定し、平成18年度の字幕付与可能な放送時間に占める字幕放送時間の割合は、NHK(総合)では100%、民放キー5局平均では77.8%となっている。  また、総務省では、今後のデジタル放送技術・サービスの進展を踏まえた、字幕放送、手話放送、解説放送の推進に向けた検討を行うことを目的として、平成18年10月から「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する研究会」を開催し、同研究会は平成19年3月に報告書を取りまとめた。  同報告書において、平成20年度以降の視聴覚障害者向け放送の普及拡大に向けて、平成29年度までの新たな字幕・解説放送の行政指針を策定すること等が提言されたことを踏まえて、総務省では、平成19年10月に「視聴覚障害者向け放送普及行政の指針」を策定した。同指針においては、[1]字幕放送については、字幕付与可能な放送番組に、複数人が同時に会話を行うもの以外の生放送番組(いわゆるストレートニュース等)等を新たに追加するとともに、再放送番組も目標の対象に含め、平成29年度までに、字幕付与可能な放送番組1のすべてに字幕が付与されること、[2]新たに指針を策定した解説放送については、平成29年度までに、対象の放送番組2の10%(NHK総合、民放キー5局等)、15%(NHK教育)に解説が付与されること、を目標としている。 1 複数人が同時に会話を行う生放送番組など技術的に字幕を付すことができない放送番組等を除く7時から24時までのすべての放送番組 2 権利処理上の理由等により解説を付すことができない放送番組を除く7時から24時までのすべての放送番組