(1)ICTベンチャーの人材育成支援 ア 「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」及び「事業計画作成支援コースの運営とベンチャー支援上のポイント」の策定  創業期から事業拡大期のICTベンチャーは、経営者が明確な理念を持ち、的確な事業計画を策定・遂行することが必要であるが、現状ではICTベンチャーの経営者自身が試行錯誤の中で経験を積む過程に依拠することが大きく、大学院等の高等教育機関や民間企業では十分な対応が図られていないのが現状である。  このような状況を踏まえ、総務省では、ICTベンチャーの経営者に求められる事業計画作成能力の向上を効果的に支援するため、「事業計画作成とベンチャー経営の手引き」及び「事業計画作成支援コースの運営とベンチャー支援上のポイント」の策定を行った(図表3-4-7-1)。 図表3-4-7-1 事業計画作成とベンチャー経営の手引き イ 「ICTベンチャー・リーダーシップ・プログラム」の策定  日本の学生は、欧米や韓国等の諸外国に比べて大企業志向が強く、また中小企業やICTベンチャー企業に対する認知、理解度も全体として極めて低い状態にある。  そこで大学・高等専門学校等の教育機関等において使用されることを想定して、ICTベンチャーの経営層候補となり得る人材の育成を目的として、「ICTベンチャー・リーダーシップ・プログラム」の策定を行った(図表3-4-7-2)。 図表3-4-7-2 ICTベンチャー・リーダーシップ・プログラム(抜粋) ウ 「ICTベンチャー人材確保育成ガイドライン」の策定  成長スピードの速いICTベンチャーが、次々に発生する経営課題に対処し、事業を拡大するためには、優秀な人材を確保する必要がある。そこで総務省では「ICTベンチャーの人材確保のあり方に関する研究会」を開催し、その検討結果を踏まえ、平成19年に人材確保を円滑に進めるための手引集として、「ICTベンチャー人材確保ガイドライン」を策定した。同ガイドラインは、ICTベンチャー経営者が人材の確保で困った/悩んだ際に、解決に向けたアクションを考えるヒントを整理している。