第3章 日本復活へ向けた3つの挑戦  第1章では、「情報通信と成長を結ぶ経路」を理論的かつ実証的に整理した。第2章では、日本の情報通信の現状について世界的経済危機の影響を分析するとともに、ICT先進7か国での比較によって日本の情報通信を「基盤」「利活用」「安心」の3軸で評価した。その結果、「基盤」では優れているものの、「利活用」や「安心」では日本にとっての課題が浮き彫りとなった。  このような現状評価を踏まえ、第3章では「日本復活へ向けた3つの挑戦」を提案する。第一に、「基盤」の評価結果を踏まえ、情報装備率を高めるための「投資」のあり方を検証する。第二に、「利活用」の評価結果を踏まえ、国民的課題を克服するための「協働」のあり方を論じる。最後に、「安心」の結果を踏まえ、ネットが生活に溶け込み安心な社会をつくる「電縁」という概念を提示する。