第1節 Investment:情報装備率を高めるための「投資」  第2章第2節で行った7か国比較では、情報通信の「基盤」については日本が世界最先端クラスであることが実証された。その一方で、ブロードバンドの料金や速度は世界一の好条件であるにもかかわらず、情報通信機器やサービスの普及率の面等ではやや遅れていることが判明した。そこで、第1節では、日本復活のための第一の挑戦として、一人当たりの情報資本蓄積(情報装備率1)を高め、普及率とともに日本経済の成長率の上昇にも寄与するような「Investment(投資)」のあり方を提案する。 1 一人当たりの資本を「資本装備率」と呼ぶ。一人当たりの情報資本は正確には「情報資本装備率」と呼ぶが、ここでの情報資本はハードウェアに加えてソフトウェア・アプリケーションも含み、それらを通じて情報や知識を獲得することから、便宜的に「情報装備率」とした