(7)宇宙通信技術の研究開発  総務省では、安心・安全な社会の実現に向けて、大規模災害等における通信の確保に向けた技術等の確立を目的に、衛星通信技術の研究開発を推進している。  通信・放送分野では、ギガビット級インターネット衛星通信技術の確立を目的とした超高速インターネット衛星(WINDS:愛称「きずな」)を利用した災害対策、高画質の遠隔教育、離島でのインターネット通信等の国内実験及び、アジア・太平洋地域の各国と協力した国際共同実験を推進している。さらに、山岳地帯や大規模災害時等、携帯電話の不感地域においても利用可能な地上/衛星共用携帯電話システムや、航空機や衛星等を用いた観測システムにおいて増大する観測データを瞬時に地上に伝送可能となる光空間通信技術の研究開発を実施している。  測位分野では、高精度な測位サービスの提供を可能とする準天頂衛星システムについて、準天頂衛星初号機(愛称「みちびき」)に係る研究開発を、総務省、文部科学省、経済産業省及び国土交通省が連携して実施してきた(総務省は時刻を高精度に管理する技術の研究開発を実施)。初号機は平成22年9月11日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、初期機能確認後の平成22年12月から、関係機関が連携しながら実証実験を実施している。