(1)コンテンツの製作・流通環境の整備 ア 放送コンテンツの権利処理の一元化の促進 海外展開やインターネット配信等の放送コンテンツの二次利用を促進するためには、権利処理業務に関する時間とコストを削減することが必要である。総務省では、平成22年度から実証実験を通じて実演家の権利処理窓口一元化を推進してきており、総務省に設置した「放送コンテンツ流通の促進方策に関する検討会 5 」において、放送番組に使用されている音楽を含めて更なる権利処理の円滑化に取り組んだ。 イ コンテンツの不正流通対策 昨今のネットワーク技術等の進展に合わせて、デジタル・コンテンツが権利者の許諾を得ずにインターネットを通じて不正に流通する事案が増大しており、コンテンツ産業発展の大きな課題となっている。総務省では、このようなコンテンツの不正な流通を抑止するために、平成22年度から24年度にかけて実証実験を実施した。 ウ 放送コンテンツの製作取引の適正化 総務省では、平成21年に「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン 6 」を策定し、放送コンテンツ製作に係わる番組製作会社のインセンティブや創意工夫の意欲を削ぐような取引慣行の改善を行い、番組製作に携わる業界全体の向上を目指している。定期的に「放送コンテンツの製作取引の適正化の促進に関する検討会」を開催し、番組取引の実態調査・ガイドラインの周知啓発やフォローアップを行っている。 5 放送コンテンツ流通の促進方策に関する検討会: http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/broadband_contents/index.html 6 「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン(第2版)」: http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu04_000015.html