(1)企業と就業者のテレワークに対する認知度 テレワークが普及していない理由の一つとして、そもそもテレワークという働き方があることが知られていないことが考えられる。そこでまず、企業と就業者のテレワークに対する認知度を調査した。 ア 企業のテレワークへの認知度は4割程度 企業のテレワークに対する認知度をみると、テレワークについて「知っていた」と答えた企業は4割にとどまっている(図表4-3-3-1)。従業員規模が大きい企業ほど認知度が高い傾向があり、従業員数301人以上の企業では認知度は約7割に達するが、従業員数50人以下の企業では約3割にとどまる(図表4-3-3-2)。業種別にみると、情報通信業では認知度が7割弱に達し他の業種に比べて突出して高い(図表4-3-3-3)。 イ 就業者のテレワークへの認知度も5割未満 就業者のテレワークに対する認知度をみると、過半数がテレワークについて「知らない」と回答しており、「知っている・聞いたことがある」と回答した人は、45%程度にとどまった。「知っている・聞いたことがある」と回答した人も、その約3割が「言葉は聞いたことがあるが、意味はわからない」と回答しており、内容まで認知している人は少数にとどまっている(図表4-3-3-4)。 以上のように、テレワークの認知度は企業の場合でも就業者の場合でも5割未満であり、必ずしも高いとはいえない。テレワーク普及促進の第一歩は、その認知度向上であることがわかる。