(2)IoTデバイスの急速な普及 IoTデバイス数は、「自動車・輸送機器」「医療」「産業用途」で高成長が見込まれている パソコンやスマートフォンなど、従来のインターネット接続端末に加え、家電や自動車、ビルや工場など、世界中の様々なものがネットワークにつながるようになっている。 世界のIoTデバイス1数の動向をカテゴリ2別にみると、2018年時点で稼動数が多いカテゴリは、スマートフォンや通信機器などの「通信」となっている(図表1-2-1-3)。ただし、既に市場が飽和状態であることから2019年以後は相対的に低成長が見込まれている。 図表1-2-1-3 世界のIoTデバイス数の推移及び予測 (出典)IHS Technology 対照的に高成長が予測されているのは、コネクテッドカーの普及によりIoT化の進展が見込まれる「自動車・輸送機器」、デジタルヘルスケアの市場が拡大している「医療」、スマート工場やスマートシティが拡大する「産業用途(工場、インフラ、物流)」などである(図表1-2-1-4)。 図表1-2-1-4 分野・産業別の世界のIoTデバイス数及び成長率予測 (出典)IHS Technology 1 IHS Technologyの定義では、IoTデバイスとは、固有のIP アドレスを持ちインターネットに接続が可能な機器及びセンサーネットワークの末端として使われる端末等を指す。 2 各カテゴリの範囲は以下のとおり。 「通信」:固定通信インフラ・ネットワーク機器、2G、3G、4G各種バンドのセルラー通信及びWi-Fi、WIMAX などの無線通信インフラ及び端末。 「コンシューマー」:家電(白物・デジタル)、プリンターなどのパソコン周辺機器、ポータブルオーディオ、スマートトイ、スポーツ・フィットネス、その他。 「コンピューター」:ノートパソコン、デスクトップパソコン、サーバー、ワークステーション、メインフレーム・スパコンなどコンピューティング機器。 「産業用途」:オートメーション(IA/BA)、照明、エネルギー関連、セキュリティ、検査・計測機器などオートメーション以外の工業・産業用途の機器。 「医療」:画像診断装置ほか医療向け機器、コンシューマーヘルスケア機器。 「自動車・輸送機器」:自動車(乗用車、商用車)の制御系及び情報系において、インターネットと接続が可能な機器。 「軍事・宇宙・航空」:軍事・宇宙・航空向け機器(例:航空機コックピット向け電装・計装機器、旅客システム用機器、軍用監視システムなど)。