第4節 デジタル経済の中でのコミュニケーションとメディア 1990年代半ばまでのコミュニティは概ねオフラインのコミュニティが中心であり、オンラインのコミュニティの利用者も大学関係者や研究機関などのアカデミアや技術者といった技術に詳しい層が中心であったと考えられる。その後のインターネットやSNSの普及により、オンラインのコミュニティは、年齢・性別や技能・趣向等を問わず誰もが容易に利用できるオープンなコミュニケーション空間となった。その結果、個人が社会を動かす情報発信力を持てるようにもなった一方で、炎上やフェイクニュースを巡る問題も顕在化している。 本節では、現代のコミュニケーションとメディアを巡る環境の状況を概観するとともに、現在行われている議論を整理する。