1 デジタル活用の現状 デジタル活用には、インターネット等に接続するための端末が必要である。総務省が毎年実施している通信利用動向調査 1 によると、情報通信機器の世帯保有率については、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末では、9割を超えている。その中でも、スマートフォンの普及が進んでおり、8割以上の世帯で保有している(図表1-1-1-1)。 図表1-1-1-1 情報通信機器の世帯保有率 (出典)総務省「通信利用動向調査」各年版を基に作成 また、2020年のインターネット利用率は83.4%であるが、スマートフォンによるインターネット利用率 2 は68.3%となり、パソコンやタブレット型端末などの他の端末と比べても、最も利用率が高い(図表1-1-1-2)。 図表1-1-1-2 インターネット利用端末の種類 (出典)総務省「通信利用動向調査」 このようにスマートフォンが急速に普及し、モバイル端末によるインターネット利用が拡大している。 続いて、デジタル活用が国民生活にどの程度浸透しているか、総務省(2021) 3 が実施した調査結果を基に概観する。 1 通信利用動向調査は、世帯(全体・構成員)等を対象とし、統計法(平成19年法律第53号)に基づく一般統計調査として平成2年から実施(世帯構成員調査は平成13年から実施)。世帯調査は、20歳以上の世帯主がいる世帯及びその6歳以上の構成員を調査対象としている。調査票を郵送により配布し、郵送又はオンライン(電子メール)により回収している。 2 当該端末を用いて過去1年間にインターネットを利用したことのある人の比率。 3 総務省(2021)「ウィズコロナにおけるデジタル活用の実態と利用者意識の変化に関する調査研究」。デジタル活用の実態及びデジタル活用等によって生じる利用者意識の変化を把握するため、日本居住者(1,000人)に対し、2021年3月にウェブアンケート調査を実施している。そのため、郵送調査や訪問調査よりも、デジタル活用経験が豊富な回答者が多い可能性がある点には留意が必要。また、一部の設問は、米国・ドイツ・中国を対象としている。