(2)総務省の取組 総務省においては、2017年(平成29年)1月から、セキュリティ分野の有識者で構成される「サイバーセキュリティタスクフォース」(現座長:後藤厚宏(情報セキュリティ大学院大学学長))を開催し、同年10月に、IoTに関するセキュリティ対策の総合的な推進に向けて取り組むべき課題を整理した「IoTセキュリティ総合対策」を取りまとめ、公表した。同総合対策では、@脆弱性対策に係る体制の整備、A研究開発の推進、B民間企業等におけるセキュリティ対策の推進、C人材育成の強化、D国際連携の推進の5つの観点から、今後取り組むべき具体的な施策をまとめている。2019年(令和元年)5月には、同対策の進捗状況及び今後の取組について整理した「IoTセキュリティ総合対策 プログレスレポート20193」を公表した。さらに、「IoTセキュリティ総合対策」策定・公表後の様々な状況変化などを踏まえつつ、IoT・5G時代にふさわしいサイバーセキュリティ政策の在り方について検討を行い、2019年(令和元年)8月に「IoT・5Gセキュリティ総合対策 4 」を公表した。 その後も同タスクフォースでは、東京2020大会を控える中、取り組むべき施策の総点検を行うとともに、新たな課題への対応や施策展開の加速化を図るため、サイバーセキュリティに関する課題や必要な方策について短期的及び中長期的な観点から議論を継続してきたところである。2020年(令和2年)1月には、東京2020大会に向けた対処として短期的な観点から早急に取り組むべき事項を整理した、「我が国のサイバーセキュリティ強化に向け速やかに取り組むべき事項[緊急提言] 5 」(以下「緊急提言」という。)を公表した。その上で、2020年(令和2年)7月には、これまでの短期的・中長期的な観点の議論や緊急提言の内容、さらには新型コロナウイルス感染症への対応等を踏まえつつ、「IoT・5Gセキュリティ総合対策」について、必要な改定を行い、「IoT・5Gセキュリティ総合対策20206」を公表した。2021年(令和3年)6月には、当面の主要な政策課題として、@電気通信事業者における安全かつ信頼性の高いネットワークの確保のためのセキュリティ対策の推進、ACOVID-19への対応を受けたセキュリティ対策の推進、Bデジタル改革・DX推進の基盤となるサービス等のセキュリティ対策の推進、Cサイバーセキュリティ情報に関する産学官での連携・共有等の促進を掲げた「IoT・5Gセキュリティ総合対策2021(案)」に対する意見募集が実施された。 3 IoTセキュリティ総合対策 プログレスレポート2019:https://www.soumu.go.jp/main_content/000623344.pdf 4 IoT・5Gセキュリティ総合対策:https://www.soumu.go.jp/main_content/000641510.pdf 5 我が国のサイバーセキュリティ強化に向け速やかに取り組むべき事項[緊急提言]:https://www.soumu.go.jp/main_content/000666221.pdf 6 IoT・5Gセキュリティ総合対策2020:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/cybersecurity_taskforce/02cyber01_04000001_00126.html